乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.135
2020.08.10
CAR

趣味人が知るべき「ハイエース」の深い懐。VAN for LIFEに欠かせないキングの実力

「VAN for LIFE」とは……

「ランドクルーザー」や「クラウン」、「カローラ」と並び、トヨタの長寿モデルである「ハイエース」。初代がデビューしたのは1967年で、2018年には50周年記念モデルも発売された。

商用車としては長年不動のNo.1ブランドであり、今でもライバルと言われる日産「NV350キャラバン」の3倍以上の差をつけている。

そんな圧倒的に人気を集める理由は言うまでもなく、使い勝手の高さだ。

「ハイエース」にはさまざまなボディサイズが用意されているが、最もオーソドックスなモデルで、バックドアから運転席の後ろまでの最大荷室長は3000mmに達し、2列目シートを使っても1885mmある。

カタログに室内長3000mmが約9尺、2列目使用時の1855mmが約6尺と併記されているのも、プロユースの「ハイエース」っぽい。

広々とした荷室は、高さ1320mm、幅1520mm。

もうひとつの特徴が優れたデザイン性だ。

華美な要素を排除したシンプルなデザインながらも力強い雰囲気が与えられたフロントフェイスは、今も古さを感じさせない。

「ハイエース」は、大きく分けるとDX系とスーパーGLがある。ファミリーユースを考えるならフロントシート・リアシートともに座り心地がいいスーパーGLがオススメ。

一方、キャンプからバイク、サーフィンまで、遊び用のトランスポーターとしてラゲージをガシガシ使いたいならDX系も選択肢に加えたい。

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趣味人の車としてもエース級

アウトドアや釣り、車中泊など、趣味に「ハイエース」を使う人も多い。

そのため趣味に応じたさまざまなパーツが社外品で販売されていて、ある程度自分で自由にカスタマイズできる。それでも足りない人は、ホームセンターで材料を買ってきたりして、自分で荷室をカスタムしている人もいるほどだ。

そんな風に「ハイエース」をどうやって使うかを考えるのも、もはやこの車の楽しみのひとつかもしれない。

シンプルでデザイン的にも空間的にもゆとりがある「ハイエース」。オーナーだけでなく、キャンピングカーのビルダーたちにからしても素材として魅力的な車。そのため、さまざまなカスタムカーのベース車として選ばれている。

キャンピングカーの場合、バンコンバージョン(バンコン)というカテゴリーになる。運転席の後ろをカスタムしてソファタイプのシートとテーブルを設置し、就寝時はシートをアレンジしてベッドにできるのが一般的。

「ハイエース」をベースにしたキャンピングカーの価格は、400万円前後から700万円以上するものまでさまざま。ポップアップルーフを架装したタイプや、キャビン後方を切断してキャブコン(運転席とその後ろを分け、後方をひとつの部屋のように使える)に架装したタイプもある。

さらにはペット仕様、釣り仕様、バイクの積載も可能にしたものなど、それぞれの趣味を充実させるためのキャンピングカー仕様も多い。

中だけでなく、見た目のカスタマイズの幅も広い。

例えばリフトアップしてオールテレーンタイヤを履かせたアウトドア系や、ライトを丸目にしたり、あるいは50系(1980年代の「ハイエース」)のような2段ライトにするクラシカル系など、カスタムもさまざまな方向性がある。

ここ数年はニュアンスカラーにオールペンして、クラシカルな雰囲気にするカスタムが「ハイエース」ファンの中ではブームだという。

日本の経済を支えてきた利便性の高い商用車は、趣味の幅を広げるだけでなく、より深く楽しみたいと思ったときもさまざまな形でサポートしてくれる。

いやぁ〜ハイエースって懐が深い。さすがキング・オブ・ジャパニーズバンだ。

「VAN for LIFE」とは……
バンは商用だけに非ず。「VAN LIFE」という言葉そのままに、家族や友達と、荷物を好きなだけ詰め込んで好きなときに好きな場所へ。そんな流れる雲のような気ままな「車上生活」を実現してくれるバンは、まさに“for LIFE”に使いたい車なのだ。上に戻る

高橋 満=文

# トヨタ# ハイエース# パン# バンライフ
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