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趣味人の車としてもエース級

アウトドアや釣り、車中泊など、趣味に「ハイエース」を使う人も多い。
そのため趣味に応じたさまざまなパーツが社外品で販売されていて、ある程度自分で自由にカスタマイズできる。それでも足りない人は、ホームセンターで材料を買ってきたりして、自分で荷室をカスタムしている人もいるほどだ。
そんな風に「ハイエース」をどうやって使うかを考えるのも、もはやこの車の楽しみのひとつかもしれない。
シンプルでデザイン的にも空間的にもゆとりがある「ハイエース」。オーナーだけでなく、キャンピングカーのビルダーたちにからしても素材として魅力的な車。そのため、さまざまなカスタムカーのベース車として選ばれている。
キャンピングカーの場合、バンコンバージョン(バンコン)というカテゴリーになる。運転席の後ろをカスタムしてソファタイプのシートとテーブルを設置し、就寝時はシートをアレンジしてベッドにできるのが一般的。
「ハイエース」をベースにしたキャンピングカーの価格は、400万円前後から700万円以上するものまでさまざま。ポップアップルーフを架装したタイプや、キャビン後方を切断してキャブコン(運転席とその後ろを分け、後方をひとつの部屋のように使える)に架装したタイプもある。
さらにはペット仕様、釣り仕様、バイクの積載も可能にしたものなど、それぞれの趣味を充実させるためのキャンピングカー仕様も多い。

中だけでなく、見た目のカスタマイズの幅も広い。
例えばリフトアップしてオールテレーンタイヤを履かせたアウトドア系や、ライトを丸目にしたり、あるいは50系(1980年代の「ハイエース」)のような2段ライトにするクラシカル系など、カスタムもさまざまな方向性がある。
ここ数年はニュアンスカラーにオールペンして、クラシカルな雰囲気にするカスタムが「ハイエース」ファンの中ではブームだという。
日本の経済を支えてきた利便性の高い商用車は、趣味の幅を広げるだけでなく、より深く楽しみたいと思ったときもさまざまな形でサポートしてくれる。
いやぁ〜ハイエースって懐が深い。さすがキング・オブ・ジャパニーズバンだ。
「VAN for LIFE」とは……
バンは商用だけに非ず。「VAN LIFE」という言葉そのままに、家族や友達と、荷物を好きなだけ詰め込んで好きなときに好きな場所へ。そんな流れる雲のような気ままな「車上生活」を実現してくれるバンは、まさに“for LIFE”に使いたい車なのだ。上に戻る
高橋 満=文


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