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2020.06.27

軽以上&ミドルサイズ未満のちょうど良さ。3台の国産SUVのススメ

「SUV大国ニッポン」とは……
2000年代初頭のSUVは、輸入車の全幅が1900mmを超えるビッグサイズが中心だった。
一方で道幅が狭い日本では、裏路地に迷い込むと大型SUVでは立ち往生してしまいがちで、駐車場探しに苦労することも。

そこで日本ではコンパクトなトヨタ「CH-R」やホンダ「ヴェゼル」が開発され人気を集めたのだが、最近ではこれらよりさらに小さな、軽自動車規格よりちょっとだけ大きい程度のSUVも現れ始めた。
スモールSUVなら日本の道でも取り回しに困ることはほぼないし、小さくて軽いから燃費がいい。家族や仲間との旅行、普段の買い物なぐらいなら難なくこなせるだろう。
そんな全長4m以内+全幅1700mm以下の、スモールSUV3台を紹介しよう。
 

■スズキ「ジムニー シエラ」
最強軽SUVの兄貴分

サイズは全長3550×全幅1645×全高1730mm。
軽自動車である「ジムニー」は1970年にデビュー。
軽自動車ならではの軽さと、屈強なラダーフレーム構造、副変速機付きパートタイム4WDやリジッドアクスル式サスペンションなど伝統の機構を武器に、今も山岳エリアや豪雪地帯などで働くプロの道具として絶大な信頼を集めている。
そんなジムニーには1977年から、海外向けとして軽自動車規格よりも大きなエンジンを積んだモデルが設定されるようになった。これが現行型「ジムニー シエラ」の祖にあたる。
現行型の「ジムニー シエラ」は、軽自動車の「ジムニー」が660ccエンジンなのに対し、1.5L エンジンを搭載。ボディは「ジムニー」と共通だが、前後にオーバーフェンダーを備えて全幅を拡大。全幅が広がった分、前後輪のトレッド(左右タイヤ設置面の中心間の距離)も広く、高速道路やコーナリング時の安定性が向上。
エンジンパワーの余裕やトレッド拡大のメリットからも、ロングドライブの機会が多い人にはこのシエラがおすすめだ。

街中の狭い小道でも、どんなにドロドロの山道でも行けちゃうのは、「ジムニー」「ジムニー シエラ」の最大の魅力(逆にこの2車が行けないような場所は、どの車でもほぼ行けないと思っていいだろう)。
現行型「ジムニー シエラ」(「ジムニー」も)はデビューと同時にオーダーが殺到したため長期の納車待ちが発生。この状況は今も続いており、しかもシエラは輸出分がある分、日本への割り当てが少なめ。納車は1年半近く待ちそうという人気ぶりだ。


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