乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.82
2020.03.28
CAR

ジープが産んだSUVの究極形。2ドアの「ラングラー ルビコン」が世界最強なワケ

SUV専売ブランドのジープのラインナップで最もタフな四駆が「ラングラー」である。

第二次世界大戦で活躍した偵察用小型四輪駆動車の「ウィリスMB」を祖先に持ち、そのアイコニックなスタイルは1941年の誕生以来、一度も途絶えることなく現行型の4代目ラングラーに受け継がれている。

特別限定車の「ラングラー ルビコン」2ドアモデル。写真はヘラヤライエロー、本体車両価格589万円。

そんなラングラーの中でも、最強のオフロード性能を持つと噂の限定モデルが、2ドアの「ラングラー ルビコン」だ。

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ルビコントレイルで鍛えられた最強のラングラー

ルビコンとはカリフォルニア州にあるジープにとっての聖地。険しい山道で有名で、オフロード性能を高めるための開発拠点の場所を指す。

四駆の王様であるジープは、アメリカのシエラネバダ山脈越えを舞台とした「ルビコントレイル」で鍛えられる。

「ラングラー ルビコン」2ドアモデルの最小回転半径は5.3mで、日常の取り回しから木々の間を縫って走るような状況下でも抜群のフットワークを実現。ちなみに渡可水深は最大約76cm。

ルビコントレイルは、半端なオフロード性能では走破不可能といわれる過酷な22マイルのオフロード。タイヤを踏み外すこと、即ちそれは死を意味するといっても決して大げさではないテストコースだ。ルビコンはそこを走破せねばならない。

新型「ラングラー ルビコン」の2ドアモデルは、ショートホイールベースゆえ、4ドア版に比べて小回りが利き、岩場などの走破性も向上。専用装備として取り付けられたロックレールやスキッドプレートで車体や機関部品を保護している。

大きな目玉となるのは、ジープ史上最強の走破性を実現する電子制御によるフルタイムの四輪駆動システム。そしてルビコン専用の「電子制御式フロントスウェイバーディスコネクトシステム」は、29㎞/h以下でのオフロード走行時にサスペンションの長さを最大25%拡大。悪路走行性をさらに向上させる。

路面や走行シーンのコンディションに応じて自動でトルクを四輪へ配分する自動のフルタイム4WDモードに加え、手動でガチャンとアナログに駆動を切り替えるパートタイム4WDも残されている。ビギナーからオフロード愛好家まで楽しめるようになっているのだ。

取り外し可能なドアパネル(外すと公道走行不可)には、むき出しのヒンジを採用。ウィリスMBの名残りだ。ちなみに日本でのラングラー販売台数は、アメリカに次ぐ世界第2位。
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そもそもラングラーには、全モデルに圧倒的なオフロード性能のお墨付きを得た「トレイルレーテッド」バッジが冠されている。もともとの素性の高さに加えて、抜群のフットワークと最新電子制御システムを持ってして悪路を悠々走破していくのがこの2ドアの「ラングラー ルビコン」なのだ。

心臓部には力強さが魅力の3.6ℓペンタスターV型6気筒DOHCを搭載し、最高出力284ps、最大トルク347Nmというパワーを誇る。ドロドロとした低いサウンドとトルクたっぷりのV6エンジンの設定が、最強の悪路走破性を持つルビコンにぴったりとハマる。

2ドアゆえに街乗りでの取り回しもしやすく、現行型なので高速での直進性もラクラクと、ジープがより身近な存在となった。

ラングラー ルビコンの祖先にあたる「ウィリスMB」は、“極めてまれな機械芸術表現のひとつ”として、MoMA(ニューヨーク近代美術館)に展示されている。

オフロードで最強な「ラングラー ルビコン」は、平和な時代だからこそ、本物を求める大人たちに突き刺さる。

大戦中、軍用車からその歴史をスタートさせた「ラングラー ルビコン」。平和な時代に感謝しながら、ジープ最強のオフロード性能を思いっきり楽しもうではないか。

 

カストロトシキ=文  柏木龍馬=写真

# ジープ# ラングラー# ルビコン
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