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2020.02.17

ビートルもゴルフもID.3も。一度は乗るべきフォルクスワーゲンの「国民車」

車のトリセツ●走行に関するトリセツはダッシュボードの中にあるけれど、各メーカーの車の魅力を紐解くトリセツはなかなか見つからない。だから始める、オートマティックで好きになったあの車を深掘り、好きな理由を探るマニュアル的連載。

ビートルから始まった国民車

フォルクスワーゲンという社名は「国民車」という意味だ。第二次大戦前、フェルディナント・ポルシェとアドルフ・ヒトラーによって誕生した当時の“ドイツ国民のための車”が、その名の由来となっている。
戦時中フォルクスワーゲンは軍用車として転用されたが、終戦後、戦争に勝利した連合国軍側は荒廃したフォルクスワーゲンの工場の可能性にすぐさま気づく。
結果、戦後すぐに「国民車」の生産は再開され、今なお人気の車種「ビートル」として世界中の人に愛される車となった。
1945年の終戦後すぐに工場は再開され、同年8月にはイギリス軍が2万台のビートルを発注している。
ちなみにビートルとは、同車の最大の市場であったアメリカでの愛称が次第に用いられるようになったと言われている。ドイツでは「ケーファー(カブトムシなど甲虫類)」と呼ばれた。
ワンボックスタイプの「タイプ2」を始め、たくさんの派生モデルを生んだビートルだが、ドイツでは1978年に生産が終了。その後も海外の工場で生産が続けられたが、2003年7月30日にメキシコ工場で最後の2152万9464台目がラインオフしたことで、約68年間の幕を閉じた。
ビートルをベースにピックアップトラック、バン、マイクロバス、クーペ、ワゴンなどさまざまな派生車種が生まれ、今も根強い人気がある。


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