NEWS Vol.393
2019.07.18
CAR

メルセデス初のEV車「EQC」に感じる、車と人の次の100年

7月4日(木)、メルセデス・ベンツは、電気自動車、EQCの日本国内導入を発表した。

メルセデス初の市販電気自動車となるEQCの意味を語るうえで、重要なキーワードがある、それが「CASE(ケース)」だ。

本日7月18日(木)から、先行して発表記念特別仕様車の商談予約が開始されるEQC。本体車両価格981万8182円〜。

初めて「CASE(ケース)」という言葉が登場したのは、2016年のパリモーターショーだった。メルセデス・ベンツ初の電気自動車コンセプトモデル「ジェネレーションEQ」の脇に立ったダイムラー社CEOのツェッチェ氏が初めて、中長期的戦略を語るなかでこの言葉を使った。

CASEとは「Connected(コネクト)」「Autonomous(自動運転)」「Shared&Service(シェア&サービス)」「Electric(電動化)」という4つの言葉の頭文字からなる造語だ。

ツェッチェ氏がCASEという言葉を使って以降、車をめぐる勢力図が急速に動き出した。

Googleはルノー・日産・三菱連合との提携を足がかりに自動車業界への参入を窺い、トヨタはソフトバンクと手を組んで実証実験を始めた。フォルクスワーゲンとフォードは広範囲にわたる業務提携を発表し、BMWはダイムラーとシェアリング事業などを手掛ける新会社を設立……と、まるで蜂の巣を突いたように。

カール・ベンツが世界ではじめてガソリンエンジンを開発してから100余年。自動車業界は次の100年に向けての大変革期に突入している。

もちろん、これまでも同社からはCASEのさまざまな要素を盛り込んだ新型車が登場してきたが、EQCは当然のごとく、同社の考えるCASEを体現しているのだ。

NEXT PAGE /

C=Connected(コネクト)

コネクトでは、Aクラスで話題になった「ハイ、メルセデス」と話しかければドライブ中の困りごとを解消してくれる「MBUX」はもちろん、どのルートのどこで充電すれば良いか、クラウド上のシステムが各情報を総合的に判断して、最適なルートを案内してくれる。今年8月にはEQCオーナー全員が利用できる24時間対応のコンシェルジュサービスもスタートするという。

A=Autonomous(自動運転)

自動運転では、Sクラスと同等となる最新のレーダーセーフティパッケージが備えられる。速度を先行車に合わせて追従、車が車線を読んで、車線内を走るようステアリングをアシストしてくれる。ウインカーを出すだけでドライバーがステアリングを操作しなくても車線変更。渋滞で止まるのはもちろん、再発進(30秒以内)も自動で行ってくれる。

S=Shared&Service(シェア&サービス)

EQCオリジナルのサービスも発表された。EQCを購入して5年間または10万kmまでの期間中であれば、同社のほかのモデルを週末借りることができる「シェアカー・プラス」サービスを、5回まで無料で利用できる。

E=Electric(電動化)

EQCは、車体下に収められた大容量バッテリーが前後に1つずつ備えられたモーターを駆動させる。実走行に近いといわれている計測方法のWLTCモードで400kmの航続が可能という実力。

……と、それぞれまだ書き切れないほど機能やサービスがあるのだが、同社のモデルの中でEQCが最もCASEを体現しているモデルであることは間違いない。

メルセデスの次の100年を担うEQシリーズ第一弾であるEQC。車業界の大改革期はまだ始まったばかりだが、この車に乗れば、かつてのカール・ベンツが作ったガソリンエンジン車のような、車と人の歴史の新たな1ページとなる予感が、ビリビリ伝わってくるはずだ。

 

籠島康弘=文

# CASE# EQC# メルセデス・ベンツ# 電気自動車
更に読み込む