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2019.07.17

BMWとポルシェ。一度は乗りたいオープンカーの代表を比較検討する

春夏秋冬、風を感じるのはとても気持ちのいいことだ。穏やかな春風や、強い陽射しの下で受ける夏の南風など、ダイレクトに季節を感じられ、周囲の景色がより鮮明になる。

人はそれを本能的に気持ちいいと感じているはずだ。オープンカーの醍醐味はまさにそこにある。「最高に気持ちいい!」のだ。

 

どんな高価な車より贅沢なオープンカー、ぜひ、人生で一度は味わってみてください。

セカンドカーとしてチョイスするのもいいし、もう少し年を重ねてからのお楽しみにするのもいいかもしれない。パートナーを説得するのにひと苦労するかもしれない。でも、オープンカーに乗ったことのない人生なんて……。どんな高価な車より贅沢なオープンカー、ぜひ、人生で一度は味わってみてください。

 

人生で一度は、“直6”をオープンエアで堪能したい!


人生で一度は、“直6”をオープンエアで堪能したい!BMW Z4

BMW Z4
ボディサイズ:全長4335×全幅1865×全高1305mm
燃費:13.2km/L(JC08モード燃費)
総排気量:2997cc 乗車定員:2名
価格:835万円(M40iモデル)

ご存じのように車とは馬車の進化形だ。馬車は4頭立て、8頭立てと馬の数が増えるほど、つまり先っちょが長くなるほどパワフルで高級だとされた。前が長いほどエバれるという伝統は車にも引き継がれ、大きなエンジンを積んでボンネットが長くなる車ほどエラい、とされてきた。

さらに、クラシックカーを見るとわかるように、車はもともとオープンボディが基本だった。で、屋根が開く長いボンネットの高級車という流れを汲む、ロマンティックなスポーツカーがBMW Z4ということになる。

屋根が開く長いボンネットの高級車という流れを汲む、ロマンティックなスポーツカーがBMW Z4ということになる。

効率的な4気筒エンジンやV型6気筒エンジンが増えた今、あえて全長が長くなる直列6気筒エンジンを積むZ4には、伸びやかなボンネットとオープンボディを組み合わせた古典的ともいえる美しさがある。

アクセルを踏めば、Z4は滑らかに加速し、ハードなコーナリングでも美しいフォームを保つサラブレッドだ。そして、ただスポーティというだけでなく、ある種の贅沢さがある。「絹のような」と称賛されるBMWの直6エンジンはやはり絶品で、トゥルルルルと歌うように回転を上げる。そしてこのシルキー6の快感を、加速感だけでなく耳でも味わえるのが屋根が開くZ4の特権だ。乾いた快音が鼓膜と心を震わせ、初夏の風が肌を撫でる。

美しい駿馬を思うがままに操る快感を、五感で味わうことができる(味覚はないけどね)。それがBMW Z4なのだ。

 



「長い鼻に小さな尻」という古典的スポーツカースタイルのFR方式オープンカー。今回の新型は3代目となる。先代比で全長&全幅はサイズアップ。しかし、ホイールベースは短くなり乗り味はずっしり重厚で操舵レスポンスはきわめて鋭いものに。最大の特徴は、ルーフが先代ではハードトップだったが、初代で採用されたソフトトップへと原点回帰したこと。トヨタの新型スープラとシャシーを共用するが、その身のこなしは紛れもなくBMWそのものだ。

 

BMWのロードスター「Zシリーズ」とは?

BMWのロードスター「Zシリーズ」とは?
2、4、8シリーズの派生モデルであるカブリオレに対し、2座ロードスターとして独立した存在の「Zシリーズ」。独語で未来を意味する「zukunft」の頭文字がシリーズ名の由来である。

上下方向に開閉する独創的なドアを備えたZ1(写真上)が1989年に登場したのを皮切りに、’96年にヒットしたZ3(写真下)を経て、2002年にZ4が登場。Z3やZ4の初代にはオープン仕様のほか、クーペも存在した。Z2発売の噂話もあったが如何に!?



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