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2022.06.23

ファッション

悪天候にも全対応。「パタゴニア」のウェアにベテランサーファーが頼り切る理由


「業界のパタゴニアン・パパラッチ」とは……


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キャリア20年を誇るベテランサーファー、橋本康治さん。そんな彼が、まさにサーフィンきっかけで慣れ親しんできたブランドがパタゴニアだ。

そして今では、最近ハマっているというランニングのウェアとしても取り入れているという。

橋本康治●ブリーフィング、ファーロを展開するユニオンゲートグループの広報担当。様々なプロモーションに関与しながら、自社メディア制作のディレクターとしても活躍。サーフィン歴は20年を誇り、ほかにもランニングやゴルフなどもこなす生粋のアクティブ派。

橋本康治●ブリーフィング、ファーロを展開するユニオンゲートグループのクリエイティブディレクター。撮影ディレクションや店舗設計など幅広い業務を手掛けている。サーフィン歴は20年を誇り、ほかにもランニングやゴルフなどもこなす生粋のアクティブ派。


好きなサーファーや写真家の影響で虜に

祖母の住むカリフォルニアでの生活と、地元の知人の影響からサーフィンへと興味を持った橋本さん。その延長にあったのが、パタゴニアである。



「デイヴ・ラストヴィッチにマロイ兄弟、ジェリー・ロペス……好きなサーファーのほとんどがパタゴニアの専属だったんです。パタゴニアの専属カメラマンであるジェフ・ジョンソンの写真にも強く惹かれましたね。となれば、そのアイテムに手を伸ばすのは時間の問題ですよね(笑)」。

ショーツ、ウエットスーツ、ラッシュガード。橋本さんのサーフギアはほとんどがパタゴニア。もちろん、普段着としてもパタゴニアを愛用している。



「これは2年前に購入したメイド・イン・USAのTシャツです。古着のジーンズにレッドウィングのブーツが僕のファッション原体験になりますので、やはり”アメリカ”であることにはどこか惹かれるものがあります」。




「今はもう、Tシャツの場合はほとんどはオーガニックコットン製のものしか着ません。パタゴニアって、そのハシリだと思うんですよ。気持ちいいだけじゃなく、環境への配慮も共感する部分ですよね」。


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ランニングでも輝きを放つパタゴニア



サーフィンだけでなく、橋本さんが最近頻繁に励んでいるのがランニングだ。

「20代の頃から、サーフィンのために足腰を鍛えたくて走ってはいました。ただ、今はちょっと意味合いが変わってきましたね。どちらかというと自分をコントロールするための時間を確保する行為。加齢によるフィジカル的な衰えへの対抗策でもありますが、いちばんはメンタルを整えることが主な目的になりますね」。

ランニングでも、パタゴニアのアイテムが活躍する。

例えば、あらゆる天候へ全方位的に対応するライトウェアの名作、フーディニ・ジャケットだ。

軽量ながら丈夫で、防水、防風性もハイレベル。透湿性にも優れていて湿気が内側にこもりにくく、パッカブル仕様だから持ち歩きにも便利だ。



「機能性はみなさんご存知の通りで、これがまたランニングに重宝する。もう長く、しかも頻繁に使っているので、穴が空いているところもありますしロゴも取れちゃってますけど、今でも現役です」。



さらに、インナーとショーツを加えた3点セットが橋本さんのランニングスタイルの中心だ。



「ショーツは丈が短めで、その分、汗をかいても足にまとわりつきませんし、足の運びもスムーズに行えます。速乾性もありますから、汗を吸って気持ち悪いあの感覚は長時間続きません。ファスナー付きポケットも付いているので、何気に便利なんですよ」。



そして、インナーはこれからの暑い季節になにかと使えると特に太鼓判を押す。それは「ランニング時だけでなくあらゆるシーンで応用が効きやすいから」と橋本さん。



「吸水速乾などの機能性は、たしかにランニング中に助かります。ただ、普段着るTシャツのインナーにも使えるんですよ。Tシャツを一枚で着るのが恥ずかしいなんて人には打ってつけですし、レイヤードすれば汗がそこまで浮き出てこないのもうれしい。撮影時にも活躍してくれています。炎天下のロケも少なくないので、本当に便利ですよね」。



橋本さんは、出張時にも滞在先のホテルの周りを走ることがあるため、この3点セットは欠かさず持っていくという。

世に示す“真っ当なブランドの在り方”



パタゴニアを長年愛用し続ける橋本さんは、その根本的な魅力をこう語る。

「パタゴニアのアイテムは、シーンのトレンドとはどこか一線を画していますよね。決して流されない普遍性があります。それが、長く、誰からも愛される理由なのかなと。しかもプロダクト自体、愛用者のハイパフォーマンスを引き出すべく、機能を最大限に発揮させるためのシルエットなど非常に考え抜かれていますよね」。

そして、普段の生活はもちろん、仕事の面でも感化されたと話すのが、創業者、イヴォン・シュイナードのマインドである。



「創業者であるイヴォンの理念が個人的には好きなんですよ。ブランドとしての取り組みは終始一貫してますし、活動の根本には、着る人だけでなく、社会全体もハッピーになるようなビジョンが描かれている。非常に共感しますし、自身のライフスタイルにも活かされている部分は多々ありますね。

最近はSDGsが世界各地で叫ばれていますけど、この現状を見れば、彼の取り組みや発信してきたことは正しかったと立証されていますよね」。

ひとつのカルチャーを牽引するだけでなく、環境への配慮、モノを生み出す意味、使い続ける大切さを発信してきたパタゴニアのマインドに共感すると橋本さん。アパレルブランドの在り方が問われている昨今、パタゴニアはそのいいロールモデルになっている。

河野優太=写真 菊地 亮=取材・文

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