巨額の落札総額、その行き先にはディカプリオの名前も
Autumn 「コスモグラフ デイトナ」18ctイエローゴールド、40㎜径、自動巻き。落札価格1020万ポンド(約21.3億円)
今回のオークションでもうひとつ見逃せないのが、落札後の話である。
バイヤーズプレミアム、つまり買い手がオークションハウスへ支払う手数料は設定されず、収益はすべてFederer FoundationとRe:wildへ寄付される。
Federer Foundationは、ロジャー・フェデラーが設立した財団で、南部アフリカとスイスの子供たちの幼児教育や基礎教育を支援している。
一方のRe:wildは、レオナルド・ディカプリオが共同設立した自然保護団体。世界各地の野生の生態系を保護・再生する活動に取り組んでいる。
希少な時計を求めるコレクターの競り合いが、最終的には教育や自然保護を支える資金になる。今回のオークションが通常の高額落札ニュースと少し違って見えるのは、まさにこの点だ。
ターコイズ、ブルーオパール、ムーカイト、クリソプレーズ。素材だけをみても、この4本が普通のコスモグラフ デイトナではないことは十分わかる。
だが今回もっと印象的なのは、世界に1本しかない時計を巡って、これほど大きな熱量が生まれたことだろう。
時計はわずか40㎜程度の小さな世界だ。それでも、そこに注ぎ込まれた技術や素材、そしてコレクターの情熱は、ときに想像を超えるスケールまで膨らんでいく。
“Four Seasonsのコスモグラフ デイトナ”は、ロレックスというブランドだけでなく、腕時計そのものが持つ力も改めて感じさせる4本となった。