エリアの2/3が大火災で焼失
2026年1月の大火災後の九龍村の光景。
九龍村は、ソウル五輪(1988年)の開発時に追い出された人たちが住み始めたのがはじまりと言われている。40年近く前だが、韓国のスラムの中では新しいほうだ。朝鮮戦争の前後に作られたスラムの多くは、70年近い歴史がある。
九龍村は10年以上前から徐々に立ち退きを進めていたが、いよいよ立ち退きが完了しようとしている。九龍村の入口には多くののぼりが出ている。立ち退き政策に反対するのぼりが多い。
最近作られたのぼりもある。「火事に対する調査を!!」という、ちょっと剣呑な内容だった。火災時の避難所や抗議スペースになっている建物もある。

実はこの九龍村で2026年1月に大きな火災が起きた。昔からここではちょくちょく火事が起きていた。練炭で暖を取っていたり、電線もこんがらがっているので、火事が起きても不思議ではない環境ではあった。
2023年には60軒以上が燃える火災があり、その後に訪れたが、実際にどこが燃えたのか分からなかった。スラムの面積が広すぎて、60軒くらいのスペースだと分からなかったのだ。

ただ、今回の火災はそれとは比較にならないくらい大きかった。全体の3分の2が燃えてしまったという。家の数は正確には分からないが、仮に500軒だったとしても300軒以上が燃えたことになる。実際にはもっと多いだろう。
現場では、火事で燃えた場所に青いブルーシートがかけられていた。「近くに建っている高層マンションから見て、見苦しくないようにビニールをかけた」という話を聞いて、ひどい話だなぁと思った。ただ住人の方にも、燃え跡がそのまま残っているのは「辛すぎる」から隠してほしい、という気持ちはあったそうだ。
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