特集「オフタイムに突撃!業界人“リアル私服”パパラッチ」とは……「若々しい!」「格好いいを通り越して美しい」「センスも生き方も大好き」。インスタのコメント欄には、惜しみない賛辞がいくつも並ぶ。
御年71歳、片岡鶴太郎さんのデニム姿。鋭い眼光とは裏腹に、柔和な語り口でファッションへの愛とこだわりを伝えてくれた。
【写真25点】「片岡鶴太郎の古着愛と着こなしの美学」の詳細を写真でチェック
かたおか・つるたろう●1954年、東京・西日暮里生まれ。片岡鶴八師匠から声帯模写を学び、その後はTVを中心に活躍。日本アカデミー賞最優秀助演男優賞をはじめ、俳優としても多くの賞を受賞した。近年は日本屈指のマルチタレントとして知られ、1995年には初の絵画展「とんぼのように」を開催。2015年には、書の芥川賞といわれる「第十回手島右卿賞」を受賞した。2026年度上半期NHK連続テレビ小説『風、薫る』では勝海舟役を熱演。同年、名探偵ポアロ『ブラックコーヒー』にて35年ぶりとなる主演舞台を務める。
高校時代から50余年、筋金入りのファッション好き

「たまたま、思いつきなんですよ」。
鶴太郎さん本人がそう振り返るように、インスタへのスタイル投稿は気まぐれの産物だった。
「コロナが流行した2020年くらいからでしょうか。自宅の駐車場で、仕事に行く前の格好をスマホで撮ってアップしてみました。すると、なんだか反応が上々で。もともとは自分のメモ用・コレクション用の写真だったから、みんながこれほど喜んでくれるとは思わなかった。それなら毎回やってみようかと、今やルーティーンワークになっています」。

スタイリングは、すべて自身で組み立てる。TV番組に引っ張りだこだった当時は手が間に合わずスタイリストの大久保篤志さんに協力を仰いでいたものの、現在は専属スタイリストをつけていない。なにせ、「若い頃から大のファッション好き」。自分で面白い服を日々探してきては、新しいコーディネイトに考えを巡らせているそうだ。

「当日だと間に合わないから、衣装部屋にこもって前日の2〜3時間でコーディネイトを組んでいます。でもいざそれで出かけようとすると、もう気分が変わっていてしっくりこない時も。その調整も込みで、結局楽しいんですよね」。

「自分に似合う服ってなんだろう。そんな意識は、制服が廃止されて私服で通学するようになった高校生の頃からずっと頭にありました。下町育ちですし、それほど尖った情報は入ってきませんでしたが、鶯谷近辺のアウトレットショップでジュンとかヴァンの服を買ったり。当時、上野にあった三峰にも通いました。懐かしいなあ」。

昔から変わらない“好き”を、今も大満喫する。ただ意外なことに、経年変化が進んだデニムなど古着の魅力に気付いたのは還暦を過ぎた頃から。
そして今ではどっぷりと沼にハマり込み、「デニムだけで何本持っているか見当もつかない。多分、毎日違うものを1本ずつはいても一生分楽しめるくらいです」と、キュートな微笑みを浮かべる。
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