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「自然の中ではクマも人も対等」

現在、マタギは猟友会に所属し、秋田県でのツキノワグマの狩猟期間は11月1日〜2月15日、そして県が行う生息調査の3月下旬〜5月末に狩猟を行っている。ほかの期間は人的被害などのために要請を受けて有害駆除を行っているが、このふたつはまったくの別物である。
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「自然の中では人間もクマも対等なんです。いくら探しても出会えないこともあるし、出会えるときは出会える。撃っても当たらないときもあるし、襲われることだってある。知恵比べです。巻狩り(集団による狩猟)でクマを獲ったときは『ショウブ!』といいますが、命を授かるんです。

クマを授かったあとに行う「ケボカイ」。写真=松浦海翔さん提供

クマを授かったあとに行う「ケボカイ」。写真=松浦海翔さん提供


でも有害駆除の場合は、檻を仕掛けて誘引する。檻に入った状態のクマを撃つのは、決して気持ちのいいものではない。我々も進んでやりたいことではないです」。

山に入ってクマと対峙する船橋さんは、最近のクマ出没の激増をどう感じているのだろうか。
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「いわゆる街に降りてくるアーバンベアに関しては、本来のクマとは違って、人に対して怖いって感覚が薄れてきているように感じます。その親が里の近くで暮らしているとか、そういう環境で育ったクマでしょうね。本来、クマは臆病で山の中でも人を避けますから。

街に下りてきたクマはもう捕らざるを得ないですよね。山に戻しても何を食べて良いのかわからないだろうし、結局また戻ってきてしまうような気がします」。

奥山に広がるブナの木。

奥山に広がるブナの木。


クマの生態や動向を語るうえで外せないのが、クマの大好物であるブナの実。ブナは奥山と呼ばれる、集落周辺の里山の奥地に広がっている。

「クマは雑食ですが、冬眠前には必ずブナの実を食べます。なのでブナの豊作・不作はクマの動向にかなり影響します。実の採れ高が以前は約4年周期で豊作・不作を繰り返していたのが、ここ数年は良いか悪いかの二極化が激しくなっているんです。

ブナの花の芽。花芽が秋には実になる。

ブナの花の芽。花芽が秋には実になる。


春に山に入るとブナの花芽が確認できるので、開花状況でその年の実の採れ高がわかります。今年はブナの花芽はたくさんついていました。

ブナの実がならないとクマにとっては大問題。山に餌がなかったら、当然、里に降りてきやすくなります。栗の木は人里にある木なのでクマが寄ってくる確率が高いです」。
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