千原ジュニアと出川哲朗の鶴の一声で購入を決意

117クーペの象徴「唐獅子エンブレム」。
中岡さんが117クーペを手に入れたのは41歳の時。その前に約8年間ハンドルを握っていたのはホンダのフィットだが、当時、爆発的に売れていたこの車種にも特別な思い入れがあるという。
「工場で働いていたときに、一番多く作っていた部品がフィットのリングギアなんですよ。いつか稼げるようになったら、絶対にこの部品が使われてる車に乗るぞ!と決めていて、ようやく買えたのが10年後。『幸せの黄色いフィット』と呼んでいたくらい、幸運をたくさん運んできてくれた大好きな車でした」。
そんな愛車を手放すことになったのは、ある先輩芸人がきっかけだった。千原兄弟の千原ジュニアさんと出川哲朗さんだ。
標準装備されていた後期型の角目から、全オーナーのこだわりで初期〜中期型をイメージした丸目仕様にフロントマスクがカスタムされている。
「ある時、ジュニアさんから、『車も買えるようになるくらい売れたのに、フィットはあまりにも普通すぎるやろ』と言われて。『ま、それが逆に変わってて面白いねんけどな』って。単純に好きだったっていうのもありますが、フィットに乗り続けたのは僕なりのポリシーもあったんです。ロッチのネタはすべてコカドくんが書いてるから、ネタを書かない方が調子に乗るのは良くないっていう。
だから『かっこいい車に乗るのはコカドくん。僕はこれくらいがちょうどいいんです』って話をしたら、『お前、(テレビで)あんだけ体を張ってんねんから、もうええやろ』って言ってくれて。ジュニアさんのその言葉に、気持ちがストンと落ちる感覚がありました」。

新しい車を手に入れてもいいかもしれない、そう考えた矢先に中岡さんのハートを撃ち抜いたのが117クーペだった。そして、躊躇する中岡さんの背中を最後に押してくれたのが、もう一人の先輩芸人、出川哲朗さんだ。
「117クーペとスズキのジムニーで迷ってたんです。それを出川さんに相談したら、『お前、絶対117クーペだ! めちゃめちゃかっこいい車だぞ!』って太鼓判を押されて。そこからはもう迷うことはなかったですね」。
青山通りでおじさんをナンパしてから1年。中岡さんは1979年式とは思えないほど調子のいい一台を、総額270万円で購入した。
「全体のコンディションを綺麗に整えてもらった上での金額。かなり良心的だし、車の状態もよかったので、いま考えても大当たりだったと思います」。
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