「セカンドキャリアのリアル」とは……近年では課題としても取り上げられるスポーツ選手やアスリートのセカンドキャリア。競技人生が短い彼らの引退後の選択肢はさまざまだ。そんな中、海外で農業に乗り出した元Jリーガーがいる。かつて元日本代表にも選ばれた坂井達弥さんだ。
タイで、しかもドリアンをきっかけに農家見習いとなり、日々農園で働く坂井さんに、これまでの歩みをタイ現地から語ってもらった。
【写真15点】「「ドリアンを日本に広めたい」サッカー元日本代表がタイで農家見習いへ」の詳細写真をチェック 話を聞いたのはこの方!
酒井達弥●1990年、福岡県生まれ。元プロサッカー選手(DF)。2013年にサガン鳥栖へ入団。2014年ハビエル・アギーレ監督のもと日本代表(A代表)に選出。2020年にタイへ移籍し、現役引退後もタイに移住し活動中。オーガニックドリアン栽培をはじめ、有機農業を学びながら取り組んでいる。
高卒でプロをなれず、大学時代に訪れた転機
物心着く前からボールに親しみ、「サッカー選手になりたい」と口にしていたという坂井さん。出身は福岡、ポジションは中学生の頃から一貫して守備の要、DFのセンターバックだ。
「小学校低学年からアビスパ福岡のU-12、U-15に所属して、高校は東福岡へ進みました。プロは高卒でなるものと思っていました。結局、同年代の僕らのチームからはプロになる選手はなく、大会で対戦相手だった大迫君(現:神戸ヴィッセル)がプロになると噂を耳にしたりして、自分にはないんだと悟っていきました」。
東福岡高校といえば、長友佑都選手を輩出したサッカーやラグビーの名門。高卒でプロのサッカー選手になれなかった坂井さんは大学へと進学するが、それが彼のサッカー人生を大きく変えた。

「高校時代の監督に『おまえは鹿児島に行け』と言われて。大阪の大学に憧れていたので当初は挫折した感じで鹿屋体育大学に入りました。ただ、鹿児島はJリーグの冬のキャンプ地でした。大学のチームはトレーニングマッチの相手として練習試合ができる。僕は入学前から呼ばれてプロ相手に試合に出ていました。
それまでは身体能力だけでディフェンスをしていたけど限界も感じていて。大学ではプロ相手に皆で戦略的に試合に挑んで、成功体験もできたし、チームで守るサッカーが楽しかった。大学に入ってよりサッカーが好きになりましたね」。
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