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2026.06.15

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湯河原で出会った、食を支える誠実な手仕事。豆腐御膳に全粒粉カンパーニュetc.


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「NIPPON CRAFT QUEST」とは……
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東京からクルマを走らせて、ほんのわずか。すぐ近くにある豊かな営みに、僕たちはどれだけ気付けていただろうか。

各地に息づく創意を手がかりに、その土地の輪郭を探るドライブ旅。小田原に続き、ここでは湯河原を巡る。
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日常の食に宿る、作り手の意思。その誠実な手仕事を知り、まっすぐに味わう。

食卓を支える、誠実な手仕事



湯河原の朝は早い。8時に豆腐店「十二庵」に到着すると、既に製造の現場は動いていた。湯気の立つ工房の奥でスタッフが手を動かし続けている。整然としていながらも張り詰めた空気ではない。むしろ、温度や湿度と対話するような、柔らかな緊張感が漂っている。

店主の浅沼宇雄さん。生まれは逗子だが、30年以上前に実家が湯河原に移住したことで、この町を地元と捉え、豆腐作りの道へ。

店主の浅沼宇雄さん。生まれは逗子だが、30年以上前に実家が湯河原に移住したことで、この町を地元と捉え、豆腐作りの道へ。


店主の浅沼宇雄さんは元システムエンジニア。町おこしをきっかけに豆腐の世界へ飛び込んだが、その根底にあるのは、論理的な仕組みづくりと、それとは対極にある手仕事への敬意だ。

「どうしても日々の作業はルーティンになりがち。でも、ただのオペレーターになってはいけない。そうスタッフにも伝えています」。

第6回全国豆腐品評会で農林水産大臣賞(最優秀賞)を受賞した十二庵の看板商品、香りのよせとうふ(380円)。滑らかな食感と、大豆の濃厚な甘みが口いっぱいに広がる。

第6回全国豆腐品評会で農林水産大臣賞(最優秀賞)を受賞した十二庵の看板商品、香りのよせとうふ(380円)。滑らかな食感と、大豆の濃厚な甘みが口いっぱいに広がる。


浅沼さんが見つめているのは、製造ラインのさらに上流にいる農家さんの顔だ。全国の在来種大豆を預かり、その土地ごとの個性を見極め、引き出す。同時に、その豆をどう食べればいちばん美味しいか。

その問いを突き詰め、「豆腐という料理を作る」という意識を形にしたのが、2020年に始めた朝食の提供だ。

出来立ての寄せ豆腐をメインに据えた、できたてとうふ丼御膳 〜特別〜(1530円)。観光客がその土地でいただく最後のご飯が朝食、という見立てから、湯河原最後のおもてなしとして好評。

出来立ての寄せ豆腐をメインに据えた、できたてとうふ丼御膳 〜特別〜(1530円)。観光客がその土地でいただく最後のご飯が朝食、という見立てから、湯河原最後のおもてなしとして好評。


できたての寄せ豆腐を口に運ぶと、大豆の雑味のない甘味がまっすぐに伝わってきた。


十二庵
住所:神奈川県足柄下郡湯河原町宮上42-17
電話番号:046-543-7750
12an.jp
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