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2026.06.03

からだ

玉木 宏 × 瀧川鯉斗、“柔術”対談「自分らしくいるための根本であり、日常そのもの」


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何かに深く熱中する人は、美しい。俳優・玉木 宏さんと落語家・瀧川鯉斗さんにとって、その対象が「柔術」だった。

勝敗だけではない。相手を読み、自分を律し、黙々と体と心を研ぎ澄ませていく時間。その積み重ねは、やがて日々の所作や仕事への向き合い方にまで静かに影響を及ぼしていく。
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強くなることは、誰かを打ち負かすことではなく、自分自身を整え続けること。ふたりが柔術に魅せられ、人生の一部として続ける理由。その先に見据える、ウェルネスな生き方について訊いた。

鍛えて、整え、楽しむ。“いい一日”を作るためのルーティン



——6年前、道場の館長と知り合ったのを機に柔術に魅せられた玉木さん。鯉斗さんはそんな玉木さんに誘われて柔術に興味を持ち、昨年から始めたと聞きました。「柔術をやり続けたい」と思わせるポイントはどこにありますか?

玉木 宏(以下、玉木) 単なるスポーツではないことです。試合に勝ったり強くなる喜びはもちろんですが、将棋やチェスなどに例えられるように、相手の動きを読みながら詰めていくスポーツなので腕力だけでは勝てない。脳内も集中していないと負けてしまうので、試合中の5分間(=1ラウンド)は無我夢中。試合後は心身ともに、得も言われぬ達成感があるんです。これはほかの格闘技では体験できないですね。

瀧川鯉斗(以下、鯉斗) おっしゃるとおりで、練習後が本当に清々しい。試合だけでなく、自分自身と向き合いながら黙々とトレーニングをする時間は、瞑想に似た感覚が得られます。僕は午前中のクラスを受講しているので、生活習慣も一変。以前は体型がややぽっちゃりしていたのですが、柔術を始めてから体重が14kgも減って、かなりすっきりしました。身も心も軽くなり、僕にとってはウェルネスライフの源です。



——仕事に与える影響はいかがですか?

玉木 僕ら演じる側の人間としては、普段から柔術に触れていることで、アクションシーンを撮る際に真実味のあるアイデアが提案できる。リアルな動きを追求できるというのは俳優としての大きなメリットです。

鯉斗 筋肉が付いたおかげか、高座に上がる際、以前より声のコントロールの幅が広がった気がします。声の調子を巧みに操ることは、落語家にとってお客様を惹きつける大切な要素ですね。



——どのくらいの頻度で柔術の道場に通っていますか?

鯉斗 僕はここ最近、道場に行けるときは週5〜6日で通っています。もうすっかりライフスタイルの一部になっていて、今では柔術のない生活なんて考えられません。

玉木 映画やドラマなどの撮影期間中は難しいですが、最低でも週1回は通うようにしています。地方ロケのときはほかの道場でお世話になったりも。理想は僕も週5〜6回。ちょうど昨日、映画の撮影がすべて終わったので、しばらくはそのくらいのペースで通うつもりです。そうそう、以前北海道でロケをしていたときは、片道3時間半をかけて道場に足を運びました(笑)。

鯉斗 その気持ちはすごくわかります。朝起きると早く行きたいと、うずうずしてしまうんです。感覚としては、いい波が来ているときのサーファーの心理に近いのかもしれませんね。

玉木 あと、同時期に始めた人が昇段していく姿を見ると、自然と自分の中でも向上心が芽生えるし、そういったライバルや仲間の存在も柔術に対する大事なエネルギーになっています。そういう仕事関係以外のコミュニティが増えたことも大きな財産ですね。



——いいことずくめですね。おふたりが熱中していることもよく伝わってきました。では最後に、柔術はウェルネスな生き方にもつながっていると感じますか?

玉木 はい、もちろん。フィジカル的なことでいうなら、体がすごく柔らかくなりますし、常にバランスを考えながらトレーニングをしているので体幹が強くなる。やはり健康な体こそが、すべての基盤ですから。

あとは練習の成果が表れたり、頭脳を駆使しながら試合をすることで得られる開放感とか。心身にとってポジティブな要素がすべて含まれていて、豊かな時間を享受できるのが柔術の魅力だと思いますし、これをウェルネスというなら柔術はまさにそう。自分らしくいるための根本になっています。
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