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自分の体のさまざまな部位に老化を感じる今日この頃。ふと鏡やショーウィンドウに映った自分を見て、「顔、デカくなったか?」と愕然としたことはないだろうか。
顎のラインはぼやけ、かつてのシャープな横顔はどこへやら。朝のむくみが夜まで引かない。そんな「顔の巨大化」を単なる加齢のせいだと諦めるのはまだ早い。
実はその原因、現代人特有の「スマホ首」による筋肉の癒着かもしれないのだ。首の重要筋肉「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」をほぐし、顔周りの滞りを一掃すれば、若かりし頃の精悍な顔つきを取り戻せるという。
創業35年。各界の著名人がこっそり通う、松濤の老舗隠れ家サロンのアベシスター(阿部惠子さん、由美さん)に、その秘伝メソッドを伺った。
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アベシスター(阿部惠子さん・左、阿部由美さん・右)●経絡リンパ整体師。東京· 松濤のプライベートサロンで経絡マッサージ、リンパドレナージュ、アロマテラピーとストレッチを融合させた独自のメソッドで施術を行う。不調が改善したことや、小顔や痩身効果が口コミで話題となり、予約の取れない人気サロンに。施術歴35 年、3 万2000人以上を救ったカリスマとして、サロンワークのほか、雑誌やテレビなどでも活躍。著書に『ゆがみ、むくみ、たるみを改善! 恥骨筋1分つまみほぐし』(主婦と生活社)など。https://abesister.jp/
横顔が「イケおじ」と「老けおじ」を分ける。顔の巨大化は、なぜ起きるのか
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自分では正面顔ばかり気にしがちだが、オフィスや街中で実は最も見られているのは「横顔」だ。
加齢とともに顔が大きく、締まりがなくなっていくのはなぜなのか。
――――歳をとると、顔が大きくなったと感じる人が増えますよね。その原因はどこにあるのでしょう。惠子さん:年齢を重ねるとともに顔が大きくなる原因は、ひとつではありません。
① 肌の弾力性の低下
② 脂肪の増加
③ 顔の筋力の低下
④ むくみ
⑤ 姿勢の悪さ
⑥ 昨今のスマホの見過ぎによるストレートネック、いわゆるスマホ首の影響
⑦ 骨密度の減少による骨の減少
これらの要因が複合的に絡み合って、顔は大きくなっていくのです。
――複合的な原因があるのですね。惠子さん:でも顔の印象は、ちょっとしたことで驚くほど変わりますよ。私たちのサロンでは、経絡(けいらく)リンパマッサージで顔のむくみを解消し、スッキリとシャープなラインを取り戻す施術を行っています。
その鍵を握るのが、首にある「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」をつまんでほぐす方法です。
スマホを見るたびに、首には15kgの負荷がかかっていた
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――「胸鎖乳突筋」という言葉、初めて聞きました。惠子さん:現代の生活では、多くの方が長時間スマホやパソコンを見続けています。前屈みの姿勢が続くと、約5kgもある頭を支える首には通常の3倍、約15kgもの負荷がかかっている状態になります。
――15kg! それは首も悲鳴を上げますね。惠子さん:また、首への過度な負担で胸鎖乳突筋が硬くなり、ゆがんだり、位置がずれたりすると、その下にある「鎖骨リンパ」の流れが悪化します。
「鎖骨リンパ」は、全身のリンパの出口。ここが詰まると老廃物が滞り、顔や首のたるみ、シワ、むくみの原因となるのです。
首には大切な血管やリンパが集中しています。首の筋肉が正常に働かなくなると、流れるはずの老廃物質が溜まり、顔の巨大化を加速させてしまうというわけです。
あなたの首は「埋もれて」いないか。顔のたるみと直結するセルフチェック
――胸鎖乳突筋を柔らかく保つことが、顔周りのスッキリ感に直結するわけですね。 惠子さん:長時間同じ姿勢でいると、筋膜の水分が失われて筋肉と癒着し、さらに周辺の血流やリンパの流れをさらに阻害します。
マッサージで筋肉を緩めればリンパの流れは良くなり、逆にリンパ節をケアすれば筋肉もほぐれやすくなる。この相乗効果が重要です。
――自分の首が硬いのかどうか、判断する基準はありますか? 由美さん:自覚がなくても、以下に当てはまる方は胸鎖乳突筋が硬くなっています。
① 顔を横に向けたとき、胸鎖乳突筋が浮き出ず埋もれている
② 首に横じわがある
③ 首の皮膚がたるんでいる
④ 二重あごになっている
惠子さん:胸鎖乳突筋は他の部位とも連動しています。
例えば、肩の大きな筋肉である「僧帽筋」も鎖骨に繋がっているため、首が硬くなると肩の動きにも支障が出ます。実は、首が硬い人には腰痛持ちの方も非常に多いんですよ。
――首が硬いと腰痛にまでつながるとは驚きです。惠子さん:体の状態は首に現れる、と言っても過言ではありません。首を見れば、日頃から正しい姿勢で動けているかがわかります。
バレエダンサーを思い浮かべてください。彼らは頭頂から耳、肩までが一直線に並び、体幹で頭を支えている。筋肉を正しく使えている証が、あの美しい首筋に現れているのです。
――姿勢が悪いと、首から下の筋肉まで衰えてしまうのですね。惠子さん:姿勢が崩れると首の筋肉が本来の位置からズレて、首や顎が下がり、体の前側がたるみます。それが結果として首こりや肩こり、さらには腰回りの筋力低下を招くのです。
由美さん:そもそも、自分の首がどこからどこまでかを知らない人も多いですね。首はどこからだと思いますか?
――――「あごから肩まで」が首かな?と思います。多くの方がそう答えますが、正解は「耳の穴の高さの背骨から鎖骨まで」です。頭を動かすときは耳から動かすと意識するだけで、美しい姿勢が保てます。
あごから肩までが首だと思っていると、一部に負担が集中して筋肉が硬くなり、顔のたるみやシワに直結してしまうのです。
経絡×リンパ×つまみほぐし。「深層部まで圧をかける」経絡リンパの真髄
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――――「経絡リンパマッサージ」についても、改めて詳しく教えていただけますか。惠子さん:経絡(けいらく)とは、東洋医学でいうエネルギー「気血」の通り道です。
主要な14本のネットワークが筋肉・皮膚などをつなぐ連絡網となっており、ここを刺激することで臓腑(胸腹部にある内臓全体)を活性化させ、不調を改善します。
――――リンパの方は、いわば体内のクリーニングシステムですよね。惠子さん:そうです。老廃物を回収して濾過し、きれいにして血液に戻すネットワークです。胸鎖乳突筋の下にある鎖骨リンパなどのリンパ節で濾過された老廃物は、最終的に尿として排出されます。
――――アベシスターさんの「経絡リンパマッサージ」の特徴はどこにあるのでしょうか。惠子さん:経絡に沿ってマッサージをすることで、リンパ液の流れを促すのが、経絡リンパマッサージです。
以前のリンパマッサージは体の表面をなでてさするものが多くありましたが、私たちが行う経絡リンパマッサージは、筋肉の深層部まで圧をかけていくのが特徴です。
続けていくうちに筋膜の癒着が取れ、筋肉を本来の位置に戻すことができます。正しい姿勢になるほかにも、呼吸が楽になったというお客様も多いですね。
由美さん:具体的には「つまんでほぐす」という方法をとります。別名「つまみほぐし」メソッドです。
硬くなった筋肉をつかんで揺らすだけで、筋肉と筋膜の癒着がゆるみ、驚くほど体がよく動くようになりますよ。
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長時間のデスクワークやスマホ操作で、石のように固まった首回り。「恥骨筋」が下半身の要なら、「胸鎖乳突筋」は顔周りの印象を司る最重要ポイントだ。ここを解放してやれば、顔の印象は大きく変わるはず。
後半では、いよいよ実践編。スキマ時間でできる「胸鎖乳突筋つまみほぐし」の極意を伝授してもらう。