特集「オフタイムに突撃!業界人“リアル私服”パパラッチ」とは……2025年の「M-1グランプリ」で準優勝に輝いたお笑いコンビ、ドンデコルテ。
ネタ中に発せられた「厚生労働省の定めた基準によると、貧困層に属します」のひと言で日本中の心を鷲掴みにし、今では連日メディアに引っ張りだこ。今最も勢いのある二人だ。
ボケ担当の渡辺銀次さんはチャーハン作りやけん玉など実に多趣味だが、実は“大のアメカジ好き”だという。そんな噂を聞きつけ、主戦場である劇場ライブの忙しい合間を直撃した!
【写真24点】「ドンデコルテ渡辺、“丁寧な暮らし”で育った経年変化への愛」の詳細を写真でチェック
渡辺銀次⚫︎お笑い芸人。1985年8月2日生まれ、山口県出身。吉本興業所属のお笑いコンビ「ドンデコルテ」のボケ・ネタ作成担当。東京都立大学卒業後、芸人の道へ。2019年に小橋共作とコンビを結成、2025年の「M-1グランプリ」で準優勝を果たした。特技はチャーハン作り、けん玉など。
貧困から生まれた経年変化への愛
「経年変化するものが好きなんですよね」。
撮影のセッティングをしていると、渡辺さんが「今日はよろしくお願いします」と、丁寧にあいさつをしながら現場に登場した。
デニムのセットアップというゴリゴリのアメカジスタイルから、噂が真実であると確信しつつ、それについて触れると冒頭の言葉が返ってきた。「アメカジも好きなので、間違いではないですけどね」と照れ笑いを浮かべつつ。

「そもそもは履き込みや着込み、使い込むことで育っていく服や革製品が好きなんです。そういったものって総じてアメリカンワークやミリタリーのカテゴリが多いので、結局アメカジにはなるんですけど。もちろん、アメカジとか特別な意識はなかったですが、デニムやミリタリーアイテムは昔から着ていました」。


経年変化に魅せられたきっかけは、いたってシンプルだ。
「ずっとお金がなかったからです(笑)。もし余裕があったら、ブランドものとかいろんなものに手を出していたかもしれません。でも結局、自分は長く使えるものに惹かれるんですよね。もちろんお金を持っていれば、それなりに高価なものを買ったのかもしれませんが。ブランドものにはいまはまだ興味が湧かないですね」。

その原点はスニーカーだった。若い頃はとにかく履き潰しては買い替えていたという。
「安いスニーカーを履き潰しては買っていましたが、繰り返しているうちに『これって逆に割高なのでは』と思ったんです。ブーツならスニーカーほど履き心地は良くないけど、修理やメンテナンスをしながら大事に使い続けられるので、そっちの方が安く済むなって(笑)。
それに気付いたのは20代前半だったと思います。特にこだわりもなかったので、とりあえず安く売っていたレッドウィングの編み上げブーツを履いていました。デニムと合わせていましたが、それはファッションというよりも一番身近にあったからという感じです」。

一足のブーツを大事にメンテナンスをしていくうちに、革靴の世界にのめり込んでいったという。
「とにかく革は”磨けば光る”ということに衝撃を受けたんです。『こんなに光るのか!?』ってくらいピカピカになる(笑)。そこからレザーが好きになり、ブーツを少しずつ集め出しました。
ただとにかくお金がなかったので、新品で買ったのはおそらく二足くらい。先ほどお話したレッドウィングのワークブーツと、同じくレッドウィングのベッグマンというラウンドトゥのモデル。ベッグマンにいたってはすでに廃番で買えない旧モデルなので、かなり大事に履いています」。

「ちなみに今日履いているブーツもレッドウィングで、これは名作と呼ばれる「875」、いわゆるアイリッシュセッター。しかも犬タグをつけた古いものなんです。今だとだいぶ高価ですが、その昔、中古品を3900円で買いました。当時はカビだらけだったのでヤスリでこすったあと丸洗いして、乾かして……。ずっと繰り返してようやく履ける状態になりました。革の厚いワークブーツじゃないとできないですね」。
2/3