海に加えて雪山も対象とし、プロジェクトは大きく進化
活動前の海底。サンゴの白化現象を一因として、魚の姿もなく、生命が感じられない状況にあった。
さらに注目したい点は、「SAVE the BLUE」が今年で18年目を迎えることだ。スタート当時は現在のように「サステナブル」や「SDGs」といった言葉が浸透していなかった時代。それでも環境事業に足を踏み入れた。
「きれいな水や自然由来の成分、リサイクルできる容器など化粧品は環境に密接に関わります。だからこそ環境への影響は最小限に抑えつつ、安心して使用していただける製品を届けることを美とする考えは、弊社コーセーの根底にあるものです」と藤本さんは言う。
サンゴの植え付け作業をする金城氏。移植後、4年ほど経つと70㎝程度の大きさになるものもある。のちにそれぞれのサンゴが大きく成長すると、サンゴの森が広がり、魚も戻ってくるという。
確かに創業以来、同社は「美を通じて人々に夢と希望を与え続けることを使命」としてきた。その姿勢は後年、「美しい知恵 人へ、地球へ。」というコーポレートメッセージとなり、30年に向けて取り組む数あるテーマのなかには「ビューティを通じた環境課題への貢献」がある。
つまり、化粧品を通じて顧客の心の豊かさをかなえ、環境保全など社会課題の解決に寄与していくということ。「SAVE the BLUE」は同社の姿勢を体現したものといえる。
そして近年同プロジェクトは広がりを見せ、海に雪山、容器のリサイクルを加えた3つの軸での展開に進化した。同室の山内鞠那さんが説明する。
“雪”肌精という名の通り雪への思いは深く「SAVE the BLUE」の冬バージョンを始動。
「沖縄での活動は“Ocean Project”と称して、キャンペーン期間が7月と8月であることからも、夏の取り組みとして周知されていきました。そこでもっと『SAVE the BLUE』の認知度を高めたり、よりたくさんの人に自分ごと化してほしいと考えたとき、冬の活動が思い浮かんだのです。
しかも温暖化の影響で降雪が減る流れにあるなか、将来的に雪がなくなってしまったら雪のような肌をかなえる雪肌精の根幹が揺らいでしまう。そうした思いもあり、22年の冬から“Snow Project”を始めました。内容は、長野県・白馬エリアにある10のスノーリゾートで使用される電力を再生可能エネルギーに切り替える支援に対し、キャンペーン期間中に計上された対象商品の売り上げの一部を充てるというものです」。
長い目で見たときに、少しでもCO2削減や温暖化の進行抑制に貢献したい。そのような思いからの活動だった。
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