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免疫に関わる「酪酸菌」の働きとは

腸内環境を整える善玉菌の中でも、とりわけ注目されているのが「酪酸菌」だ。乳酸菌やビフィズス菌は聞き馴染みがあるが、何が違うのか。
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「乳酸菌とビフィズス菌は、いずれも腸内を酸性に保つことで悪玉菌の増殖を抑え、腸内フローラのバランスを整える働きがあります。一方、酪酸菌が作り出す『酪酸』は、善玉菌が活動しやすい腸内環境を整えたり、免疫のコントロールにも関わったりする役割があります」。

この「免疫のコントロール」に関わる酪酸菌が、花粉症対策のカギとなる。

そもそも花粉症は、本来無害な花粉に対して免疫機能が過剰に反応してしまうことで起こる。その過剰な免疫反応を抑える役割を担うのが。2025年10月にノーベル生理学・医学賞を受賞したことでも話題になった「制御性T細胞」だ。
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「何らかの原因でこの免疫細胞(制御性T細胞)の働きが低下すると、花粉症の症状が悪化する可能性があります。酪酸菌が作り出す『酪酸』は、免疫細胞の一種であるT細胞を、免疫の暴走を抑えるタイプの『制御性T細胞』へ成長することを促す役割があります」。



加えて、酪酸には大腸のバリア機能を高める働きもあるという。

「大腸の粘膜表面は粘液で覆われており、外部から侵入する病原体をブロックする役割を担っています。酪酸には粘液の分泌を促す働きがあり、大腸のバリア機能の維持をサポートします。このバリア機能が改善されることで、結果として免疫機能の維持にも貢献していると考えられます」。
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