▶︎すべての画像を見る春の陽気に緩む五感を、あえて研ぎ澄ます。俳優・原田龍二さんによる「
オトナの怪談」が再始動。
舞台は、触れられれば3年以内に死を招くという戦慄の禁忌が残る、岡山・両山寺の「護法祭」。大役を拝命した原田が見た景色、そして日本最悪の惨劇「津山30人殺し」の現場で彼を待ち受けていたものとは。
語り手は……原田龍二さん
原田龍二●俳優。1970年10月26日生まれ、東京都出身。2021年4月からYouTubeチャンネル「ニンゲンTV」で心霊スポット巡りを開始。現在チャンネル登録者数は26万人超え。
逃げ回る群衆。触られたいと願った初参加

お久しぶりです、原田龍二です。2025年も1年をかけて国内にある心霊スポットをたくさん巡ってきたので、今日もヒヤッと背筋が凍る怪談をご紹介しましょう。
岡山県にある両山寺では、毎年「護法祭」という伝統あるお祭りが行われるんですが、僕は2024年、2025年と2年連続で訪れました。お祭りとは名ばかりで、行われていることはまさに「儀式」。
神様が1人の男性に宿り境内を走り回り、触れられた人は「3年以内に死ぬ」と言い伝えられています。実際に何人かの方が過去に亡くなったそうですよ。それが理由かはわかりませんが。
750年の節目に拝命した「腰取」の役目

一昨年は一般の参加者として護法祭に参加しただけでしたが、2回目となる2025年は、護法祭が始まって750年が経つ節目の年。まず、そんなに長く続いていること自体がすごいんですが、僕は住職のご厚意により、より深い形で儀式に関わらせていただくことになりました。拝命したのは「腰取」という大役です。
腰取の解説をする前に「ゴーサマ」と呼ばれる、神様を宿す男性についてお話しましょう。
ゴーサマとなる男性は毎年、村人のなかから1人選ばれ、祭りの1週間前からお寺のお堂にこもって修行をするのが決まりです。内容は非常にストイックなもので、誰とも会わず、朝・昼・夕・夜・深夜の5回にわけて、山の中でお経を唱えながら「水ごり」を行います。
「NPO日本の祭りネットワーク」より引用
想像するだけでよほどの精神状態にあるんだろうなと思います。それで、1週間の修行が明けた8月14日のお祭り当日、トランス状態で境内を走り回るゴーサマが転倒しないよう、腰帯を掴み、並走するのが僕のお役目でした。
深夜に近づき、鶴丸太鼓の音が、ドンドンドンと寺の境内に響き渡ります。霊感の強いスタッフによれば、いろんな魂が森の外から集まってきていたそうです。
ゴーサマの動きもだんだんと激しくなります。側にいた僕は、彼のなかに「何かが降りた」瞬間を捉えました。おそらく、あそこで神様が降りた。疑い深い僕でも強烈に感じ取れるものがありました。
それから約1時間、僕は腰取として汗だくになりながら神様の隣を走り続けました。疑念や恐怖を通り越し、胸が熱くなる感動を覚えましたね。言葉では表し難い、貴重な体験でした。
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