連載:俺のクルマと、アイツのクルマ
男にとって車は名刺代わり。だから、いい車に乗っている人に男は憧れる。じゃあ“いい車”のいいって何だ? その実態を探るため「俺よりセンスいいよ、アイツ」という車好きを数珠つなぎに紹介してもらう企画。
【写真20点】「'99年式「クラウン・ステーションワゴン」の詳細を写真でチェック ■76人目■
小林直海(30歳)
こばやしなおみ●1995年、神奈川生まれ。鎌倉の海で育ち、幼少期からサーフィンに親しむ。2013年にJPSAプロ資格を取得し、翌年ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。23歳でコンテストシーンを離れ、プロフリーサーファーとして本格始動。ショートボードだけでなくシングルフィンやツインフィンなど多彩なボードを乗りこなし、国内外のメディアでも注目を集める。独自のライディングスタイルと確かな実力で、サーフシーンにおける唯一無二の存在感を放つ。instagram@naomi_kobayashi
トヨタ「クラウン・ステーションワゴン」
先々代クラウンをベースにしたクラウンワゴン。堅牢なフレームにワゴンボディを架装し、中間グレードのロイヤルエクストラを中心に展開。上級仕様のロイヤルサルーンや、ベーシックなスーパーデラックスなど、多彩なグレードを用意。乗員は基本5名だが、後部折畳みシートを使えば7〜8名まで対応可能。日常からレジャーまで、実用性と上質さを両立した万能ワゴン。
稲村ケ崎の海沿いに、濃いグレーの「ステーションワゴン」が静かに停まっている。ボディにはヤシの木の影が揺れて映り込み、冬の陽射しが塗装面を淡く光らせた。
その向こうに青く開けた空と、水平線がふっと覗く。潮の気配が近い。いつもの海辺の景色。ただ停まっているだけなのに、時間がゆっくりと残る。

「昔から旧車に憧れがあったんです。『セドリック』とか、『マークII』とか、この“クラウンワゴン”とか。
販売店で3台くらい候補を探してもらって、どれもカッコよくてめちゃくちゃ迷いました」。
その中で最終的に選んだのが、この1台だった。
「状態がいちばん良かったのと、当時まだ走行距離が6万8千キロくらいで。色もあまり見ない珍しい色だって言われて、『じゃあこれで行こう』って決めました」。
乗り始めて2〜3年。年式は1999年。“いつかはクラウン”と呼ばれた時代の空気を、今も静かにまとっている。
変わらず“ワゴン一択”。サーフボードが積みやすいのもポイント

これまでの愛車遍歴を聞くと、答えは迷いなく“ワゴン一択”だった。
「最初はホンダの『アコードワゴン』でした。知人から譲ってもらったのがきっかけです。次が日産の『ステージア』。ここまで全部ワゴンですね。サーフボードが積みやすいのもあって、ずっとステーションワゴンが好きなんです。
丸みを帯びた車より、角張ったフォルムに惹かれていって。気づいたら“より四角い方向”に寄っていました。『ステージア』は最後、壊れてしまったんですけど、そこから“次は本当に欲しい車に乗りたい”って思って探しました」。
“クラウンワゴン“は、その“まっすぐな流れ”の先にあった。乗り物の選び方には、その人の生き方が出る。直海さんは昔から、それを自然体で貫いてきた。
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