
仕事服のカジュアル化やジェンダーレスな価値観。多様性を受け入れる今の時代の空気感は、「リーバイス」の選び方にも色濃く反映されている。
そんな感覚を、20代の頃から変わらぬ審美眼でキャッチしてきた人がいる。五本木のセレクトショップ「TF(ティーエフ)」のバイヤー、鈴木雄介さんだ。ファッションと向き合って20年以上。業界の常識や偏見に縛られない彼のラインナップを見れば、その一貫したスタンスがよく分かる。
【写真17点】「目バイヤーがハマる2本の極太リーバイス!」の詳細を写真でチェック 紹介してくれたのは……
鈴木雄介さん●1989年生まれ。大学在学中よりセレクトショップ「1LDK」にてキャリアをスタート。販売スタッフおよびバイヤーとして経験を積んだのち、数社のアパレル企業を経て、toff(現TF)へ入社し、岡本 碧さんとともに店舗運営やバイイングに携わる。現在は、同社で展開するブランド「awasa(アワサ)」のディレクターも務める。
スキニー全盛期に過ごした“モードな若かりし頃”

鈴木さんがファッションに目覚めたのは、今からおよそ20年前の中学3年生の頃。当時のシーンを象徴するトピックといえば、やはりエディ・スリマン率いる「ディオール オム」による、あの鮮烈なスキニーシルエットだろう。
「地元・広島では、古着、ストリート、モードと3つのジャンルが明確に分かれていました。お店もしっかり棲み分けされていた印象があります。僕はというと、ラフ・シモンズやキム・ジョーンズといったブランドを買い漁る、バリバリの“モードな人”だったんです」。
エディ・スリマンが生んだ衝撃以降、ストレッチ素材の進化も相まって細身デニムが街を席巻したが、鈴木さんもその熱に当てられたひとりだった。

「やはりスキニー全盛期。まずは『チープマンデー』や『エイプリル77』に食指が伸びるんですよ。ただ古着にも興味があったので、チープマンデーのジーンズを穿いて古着店へ行くと『それどこの?』なんて会話から、『細身ならリーバイスの606もいいよ』と勧められたりして。結局そっちも買っちゃう(笑)。振り返れば、行き着く先はやっぱりリーバイスだったんですね」。
上京後、鈴木さんのファッション熱はさらに高まりを見せる。そして大学4年時、ある人との出会いからセレクトショップ「1LDK」のスタッフとして働くことになる。

「大学の先輩が三好 良さん(現everyone代表)と仲が良くて、よくクラブで遊んだりしていたんです。もともと三好さんは原宿にあるEscalator Recordsで週末だけ働いていたので、そこへ遊びに行くようになって。彼が中目黒のセレクトショップで働くから遊びに来てよというので1LDKに通い始めたんです。その流れでバイトすることになりました」。
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