シンプルなほうが、いつも同じ格好だとバレにくい
たかのりさんのコーデは確かに一貫してクリーンかつシンプルだ。足元や時計も黒をチョイスして引き締めている。
たかのり「シューズはニューバランスの1500。昔はグレーも履いていたけど、汚れが目立たない効率の良さを突き詰めたら黒に辿り着きました」。
たかのり「時計はGショックの2100シリーズで、これも黒。結局、シンプルが自分にいちばん合っていると気づいたんです」。
コーディネイトが単調になることで「いつも同じ服を着ている」と思われるのは気にならないのだろうか?
たかのり「むしろ逆です! ブランドロゴが入っていたり、柄が派手なものを着回していると『あいつ、いつもあの服着てるな』って覚えられやすい。その点シンプルな黒なら、1週間連続で着ていてもバレにくいんものなんです」。
”絶妙にダサい感じ”が、むしろ格好いい!
続いては周平魂さん。キレイめなタカノリさんとは真逆と言っていい、武骨なコーディネイトだ。
周平魂「アウターは『ラジャブルック』のコーチジャケットですね。『東南アジアのおっちゃんが着ている服』をコンセプトにしていているブランドで、裾の紐の感じとか、絶妙にダサいのが格好いいでしょ?」。

裾の折り返しを広げて襟を立てればコートのように着られるなど、細部のディーテールも凝っていて、起毛素材の裏地は通気性も良く、見た目以上に機能的でもある。
周平魂「デザイナーさんのこだわりが強くて、話を聞いているだけでも面白いブランドなんですよ。ちなみに、インナーシャツもラジャブルックです。このブランドはシーズンごとにワンコーデ分くらいしか作らない、尖ったやり方をしているとこも面白いですね」。
中に着たベロアジャケットも個性的だ。
周平魂「1940〜50年代のアメリカンスタイルを基調にしたアイテムを作っている『グルービンハイ』というブランドのベトジャンです。本当は秋に着ようと思って発注していたんですけど、結局できあがったのが冬で。でも、せっかく届いたから無理して毎日着ています(笑)」。

パンツも同じくグルービンハイでセレクト。ウールコットンのヘリンボーン生地を使ったトラウザーで、武骨にもキレイめにも着られる1本だ。
周平さんのオールドアメリカン好きは、腕時計からも伺える。
周平魂「『ステイシック』っていう、1950年代のヴィンテージウォッチのレプリカを作っているブランドのものです。元は蛇腹ベルトだったんですけど、今は革ベルトに変えて使っています」。
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