▶︎すべての写真を見るファッションに一家言あるオシャレな芸人さんたちに、冬の“一軍コーディネイト”を披露してもらう特別企画。今回は、怪談師としても活躍中の好井まさおさんに話を聞いた。
多くのデザイナーと親交が深く、業界内でも屈指のファッショニスタとして知られる好井さん。気になるセレクトアイテムを上から順に見ていこう。
話を聞いたのは……
好井まさおさん●1984年生まれ、大阪府出身。芸人として活動する傍ら、怪談YouTubeチャンネル「好井まさおの怪談を浴びる会」は登録者数約67万人を誇る。
サイズ感のいいレザーと久々に出合えた

アウターは「マツフジ(MATSUFUJI)」のレザージャケット。滑らかなレザーの質感は、上品さと武骨さの塩梅がちょうどいい。

「デザイナーの松藤 勉くんとは以前から交流があって、彼の作業場まで直接行って手に入れたものです。実はこれ、サンプル品なんですよ。正式にはフロントジップが隠れる仕様なんですけど、『僕はジップが表に出ているデザインのほうがいい!』とわがままを言って譲ってもらったんです。松藤くん自身が着ようとしていたものを奪っちゃいました(笑)」。
少しゆったりした着こなしにも、きちんとこだわりがある。
「レザーをジャストサイズで着ると着膨れしちゃうので、中に厚手のスウェットパーカを着られるくらいの身幅のものを探していました。革も柔らかくてデザイン性も高いので、最近はこればかり着ています」。

「学生時代はそれこそ、マルジェラのハの字ライダースなんかが全盛期で自分もバイトして買ったりしてましたけど、海外のものだとサイズ感が微妙に合わないんですよね。そういう意味では、久々にしっくりくるレザーのアウターに出合えた感じです」。

中に着たニットシャツは、こちらも親交のある「コウタグシケン(Kota Gushiken)」のアイテムだ。
「具志堅くんの作るニットは大好きで、ほかにも厚手のものとか、いくつか持っています」。
さらにその下、インナーには「ハトラ(HATRA)」のモックネックTシャツをチョイス。かれこれ15年くらい通っている表参道のセレクトショップ「ミキリハッシン」で購入したものだ。

「ベロアっぽい質感が特徴で、スウェット感覚で着られるのが便利です。先輩の誕生日プレゼントもここで選ぶことが多いですね。実は僕、ブランドの新規開拓ってあまりしないんです。本当に好きなデザイナーや知り合いのブランドなど、自分と繋がりのあるアイテムで着回しています」。
気に入った服を複数ストックしておく理由
パンツは「ティー(TTT MSW)」のもの。今季注目のコーデュロイを巧みに取り入れている。

「ここもデザイナーの玉田翔太くんとはめちゃくちゃ仲が良くて、気に入ったものは2〜3本ストックしています。このパンツもゆったりとしたテーパード具合が気に入っていて、色違いで黒も持っていますね」。
ここで素朴な疑問。なぜ洒落者は、同じものを複数買うのだろう?

「僕は気に入った服を長く着たいので、ローテーションしたほうが長持ちするというのがひとつ。あとは単純に、クリーニングに出している間は着られないから複数必要なんです」。

このネイビーのパンツとの色合わせが絶妙な「ヨーク(YOKE)」のベルトにも注目だ。落ち着いたパープルの色味もさることながら、ベルト穴のデザインもユニーク。少し細めなこともあって、奥さんと兼用で使っているそうだ。
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