「スタイリストのヘビロテ服」とは……冬の定番靴といえば、マウンテン系やワーク系といったタフなブーツは欠かせない。そのボリューミーなフォルムを活かすなら、ゆったりとしたパンツと合わせるのがスタイリストの定石だ。
質実剛健なハイスペックをあえて街履きし、ファッションとして取り入れる。そのスタンスが今の気分の模様。
教えてくれたのはこの6人 | 梶 雄太(かじ・ゆうた) 東京都生まれ。カテゴリーに囚われない感性で、雑誌、映像作品、広告などを手掛ける。編集長を務めるパンツブランド「バーンストーマー」のフリーペーパー『編集長』は、Vol.4がリリースされた。 | | 上井大輔(かみい・だいすけ) 神奈川県生まれ。広告関連、ファッション誌など活躍の場は多岐に渡る。俳優、ミュージシャン、アスリート、お笑い芸人ほか多くの著名人から信頼を得る。無類の野球好きとしても有名。 | | 菊池陽之介(きくち・ようのすけ) 神奈川県生まれ。ファッションヴィジュアル全般を手掛けるマルチプレイヤー。キッズブランド「SMOOTHY」のクリエイティブディレクターも務める。現在は、東京と熊本の2拠点生活を満喫中。 | | 鹿野巧真(かの・たくま) 山形県生まれ。メンズ、レディス問わず、ミュージシャンや俳優など、数多くのクリエイターを手掛ける。自身の格好は、いついかなるときもオールブラックがモットーで、ブレることはない。 | | 松平浩市(まつひら・こういち) 群馬県生まれ。雑誌、web、カタログなどを中心に活躍。アウトドアやストリートフィールが漂うスタイルに定評あり。キャンプ、サーフィンなどを嗜み、アクティブライフを実践。 | | 平 健一(たいら・けんいち) 山形県生まれ。スタイリストとしての活動のみならず、造詣の深いアウトドアの知識を活かして、グランピングやキャンプ施設、ギアやスニーカーなどの開発に携わる。 | |
「パラブーツ」のマウンテンブーツ

| ユーザー:梶 雄太さん |
90年代初頭に登山靴ブランドのガリビエから登場し、後に生産終了となった定番モデル。それを原型にパラブーツが復刻・リファインした名品が「アヴォリアーズ」だ。
モカシンシューズの人気モデル「シャンボード」の木型を採用して、通常の登山仕様よりもほっそり仕上げているのが特徴だ。
「見た目は登山靴ですが、実際に履いてみるとシャープな印象。冬の格好とバランスが取りやすい。パンツはデニムでもスウェットでもなんでも合うから、ここ2〜3年は、こればかり履いてます」。
「トモ&シーオー」のレザーシューズ

| ユーザー:上井大輔さん |
「一見ワークブーツモチーフの革靴ですが、シューレースではなく、フリーロックシステムを採用しています。撮影時に靴の脱ぎ履きが多いスタイリストにとっては、これはまさに神アイテム。ブラックバージョンも所有していて、ローテで履き込んでいます」。
モカシン縫いのアッパーと厚みのあるビブラムソールが、古き佳きワークブーツを想起させる「フリー ワーカー」。
ワンタッチで足のフィット具合を調整できるだけでなく、美しいステッチを配した都会的なルックスも持ち味だ。
「レッドウィング」のワークブーツ

| ユーザー:菊池陽之介さん |
誰もが知るワークブーツ「アイリッシュセッター」と並び、ファッション好きから高い支持を集めているのが「スーパーソール」だ。縫い付けるのではなく、発泡ウレタンを流し込んで底付けするというスーパーソール製法で仕上げた逸品は、軽やかな履き味が楽しめる。
特にブラック・クローム レザーを使用した#8133は、アメカジにももちろん、上品なスタイルにもマッチ。菊池さんもそれがツボだという。
「アメリカンなブーツでありながら、カジュアルにも綺麗めにもいける。ミリタリーコートにカシミアニット、ヘリンボーンスラックスと合わせて、ちょっと大人っぽく履くのが気分ですね」。
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