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今キブンなシルエットは裾がシュッとしたテーパード

スタイルの変化は、ジーンズ選びにも影響していると矢澤さんは言う。周囲のバイアスから解放され、今ではありのままに、自由にジーンズと向き合っているそうだ。
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「若い頃は、『“綿100”じゃないと人前に出られない』とか、『’80年代製がバレたら嫌だ』、『ヴィンテージじゃないと』みたいな空気ってあったじゃないですか。自分の意思とは関係なく、周囲の変なバイアスを勝手に感じていた節はありました。でも今は、別に普通で良くない?みたいな空気がありますよね。

昔は否応なく501を選んでいたと思います。でも今は、どちらかというと自分の体やライフスタイルに合うものを優先するようになりました」。
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そう語る矢澤さんが、今、最も信頼を寄せているのが、「550」と「560」の2本だ。

「どちらも別にヴィンテージでも何でもなく、レギュラー古着。もちろん501の良さも分かりますが、体型の変化と共にシルエットがどんどんルーズになっています(笑)。

だけど僕の中で、うっすらとした抵抗があって、裾はテーパードさせたいんですよ。太いのをズドン、というより裾がシュッとしていることで程よくスマートに見えます」。



「リーバイスってそういうモデルがいっぱいあるし、歴史があるものだからいろんなカルチャーでいろんな風に穿かれてきている。歳を取って体型が変わっても、嗜好する格好が変わってもフィットしてくれるんですよね」。

潔くワントーンで合わせる「560」のブラックデニム



黒の「560」は、4年ほど前に古着店で購入した一本。“太って穿けなくなった黒デニムの代わり”として買い足したそうだ。



「僕の中で、絶対に切らしておきたくない服っていうのがあるんです。例えばワークパンツの黒&ネイビー、そしてジーンズの黒。これまでいろんなスタイルに合わせてきたアイテムなので着こなしがいくらでも思い浮かぶ。だからすごく安心感があるんです。

ちなみにこの560は、ワントーンでスッキリ合わせることが多いですね。比翼仕立てのシャツやバブアーのジャケットと相性がいいんです」。

野暮ったさがちょうどいい「550」のブルーデニム

一方、ブルーの「550」は、最近買い足した一本。こちらも体型と心境の変化によって選んだという。



「購入したのは、幡ヶ谷にあるペールタウンという古着店。ブルーデニムだと程よい“いなたさ”を出せるので、アメリカ映画のモブ感みたいな格好をしたいときによく穿きますね」。

今回の着こなしもそのイメージで、オーセンティックでクラシックな往時のリアルアメリカを彷彿させる。


デニム=リーバイス シャツ=不明 ベスト=アマチュア 眼鏡=MAX PITTION(マックス ピティオン) 帽子=MAS シューズ=NIKE ACG


「モコモコしたダウンベストは上海のアマチュアというブランドのもの。ネルシャツは、ロトルのデザイナーさんのフリマ的なイベントで購入しました。おそらく、モダンなアイテムに合わせた方がもっとスッキリするんでしょうけど、そこまで気取りたくもないし、ちょい野暮ったいぐらいが今の年齢にはちょうどいいんですよ」。




その心意気は、専門領域であるアイウェアにも活かされている。



「大抵はコーディネイトの最後にメガネを選ぶ場合が多いですね。もちろん店頭では今売りたいメガネを掛けることもありますが、プライベートでは気にせず掛けたいものを掛ける。ちなみに今日はリーバイスをイメージして選びました。MAX PITTION(マックス ピティオン)の『HUGO』で、クラシカルかつ、さりげなく個性の光る一本です」。


40代といえば、体型の変化に悩まされやすいお年頃。そんな大人たちにとって、リーバイスジーンズのラフさとバリエーションの多さは、ありがたい存在だ。その“優しさ”は、おそらく今後もきっと変わることはないだろう。

佐藤ゆたか=写真 菊地 亮=取材・文

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