
川崎の街全体を巻き込むカルチャーのうねりは、2030年頃に予定している新アリーナ開業を前に静かに動き出していた。
その最初の一歩となったのが、ディー・エヌ・エー主催のライブ「LIVE STOCK – KAWASAKI MUSIC JOURNEY–」だ。市内イベントと横断的に連携し、新たなカルチャーとコミュニティの交差点を生み出す狙いがある。
ステージに立ったのは、Bリーグ・川崎ブレイブサンダースのホームゲームを8年間支えてきた「スチャダラパー」と、ヒップホップシーンを更新し続けるビートメイカー「STUTS」。ライブ直後の彼らに、街と音楽にファッション、そしてこれからについて話を聞いた。
【写真15点】「スチャダラパー×STUTSをパパラッチ!」の詳細を写真でチェック学生の頃の“憧れ”が、ステージで肩を並べた夜

スチャダラパー⚫︎ANI、Bose、SHINCOの3人からなるラップグループ。1990年にCDデビュー。2025年に35周年を迎え、12月6日に横浜BUNTAIでアニバーサリーイベントを開催予定。/STUTS⚫︎1989年生まれのプロデューサー・トラックメーカー。2023年には自身初の日本武道館公演を開催し、2025年9月には初となるアリーナ公演『Odyssey』を控える。
――ライブお疲れ様でした! 今回はいかがですか?スチャダラ(Bose) 久しぶりのジョイントライブで、単純に楽しかったですね。川崎って、どこか自分たちのホームみたいな空気があるんですよ。
STUTS 僕もスチャダラパーさんとご一緒するのは久々でした。いわゆるツーマンとも違う、ちょうど真ん中くらいの距離感で。いい緊張感があり心地良かったです。出身地ではないんですけど、今日は川崎の友達と作った曲を主軸にしたので、勝手に“地元の空気”を感じていました(笑)。
スチャダラ(ANI) 『今夜はブキー・バック』とか川崎の実家で作ってたんですよ。こういう形で恩を返せた感じがして、うれしかったです。
©︎LIVE STOCK – KAWASAKI MUSIC JOURNEY -
――今日のコラボステージで、「一番上がった瞬間」はどこでしたか?スチャダラ(Bose) 上がった瞬間か〜。やっぱり『B-BOYブンガク』とか、STUTSくんが学生の頃に聴いてくれていた曲を一緒にやるときですね。そのときの彼の顔が、本当にうれしそうなんですよ。それを見るとこっちも自然と上がっちゃう。
スチャダラ(SHINCO) うんうん、確かに。
スチャダラパー(Bose) 「当時ひとりで夢中になってた子が、いま隣で一緒に鳴らしてるんだな」って思うと、可愛いし、感慨深いし。毎回楽しいんです。
STUTS いやもう、その気持ちのまんまです。「信じられない」って感覚が、いまだにずっとあるんですよね。スチャダラパーさんと同じステージに立てること自体が、今だに不思議で、特別です。
――STUTSさんの『Summer Situation』とスチャダラさんの『サマージャム’95』のマッシュアップも印象的でした。STUTS 『Summer Situation』の中には『サマージャム’95』の元ネタをちょっと混ぜていて、完全にライブ用のマッシュアップなんです。
スチャダラ(Bose) ただ混ぜただけじゃなくて、『Pointless 5』みたいに一緒に作った曲のようになってるのがうれしいんですよね。
STUTS 高校の頃に夢中になった人たちと、今は同じ場所に立って、しかも新しい曲を一緒に作ってる。本当に奇跡みたいなことですよ。今日も「この瞬間ちゃんと噛みしめなきゃ」と思いながらやってました。また、ぜひ一緒にライブをしたいです。
スチャダラ(全員) もちろんいつでも! またやりましょう。
©︎LIVE STOCK – KAWASAKI MUSIC JOURNEY -
©︎LIVE STOCK – KAWASAKI MUSIC JOURNEY -
©︎LIVE STOCK – KAWASAKI MUSIC JOURNEY -
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