
懐かしさを覚えるデザイン、程良く色落ちした生地や色みなど、古着にしかない魅力ってある。若い頃からヴィンテージに触れてきたOCEANS世代は、いくつになってもその格好良さに惹かれ続けてきた。そして、これからも上手に付き合っていくには、"年相応"な取り入れ方に気を付けていきたいのも事実。
今回紹介する5人は、そんな“古着らしさ”を巧みに自分のものにした好例。ともすると汚く見えたり、若々しくなりすぎる一着をどう着こなしたのか?
【写真11点】「古着らしい佇まいを上手くコーディネイト」の詳細を写真でチェック① ヨーロッパ系のヴィンテージジャケットを大人らしく着るには

ジャケット、カットソー=ともに古着 パンツ=コム デ ギャルソン シューズ=アシックス 帽子=ステイハングリー 眼鏡=ヴィンテージ ブレスレット、リング=ともにサンカ
▶大本さんのスナップをすべて見る大本龍己さん(26歳)ブルメンターンと言われる東ドイツ軍が用いていたカモフラージュ柄は、その淡い色みや大ぶりなパターンが他のカモ柄とはひと味違った顔つきだ。分かる人には分かるこだわりの一着を、ジャパニーズモードブランドのシンプルなブラックスラックスに合わせて大人らしさを追求。
きれいめパンツがあれば、淡ブルーのキャップやブラウンのスニーカーといったカジュアルな小物選びでもOK。「古着にはシックなパンツを」。コレ、最も手軽なコーディネイトテクニックなので、ぜひ覚えておきたい。

② インパクトの強いヴィンテージをシンプル服でいなす

シャツ、Tシャツ、デニム=すべて古着 シューズ、眼鏡=ともに不明 帽子=ザエイチダブリュードッグアンドコー ピアス=ノーブランド リング=ノーブランド
▶TSUCHIYAさんのスナップをすべて見るINARI TSUCHIYAさん(37歳)赤と黒で染められたアバンギャルドなフラワーモチーフの総柄シャツはインパクトたっぷり! だから、インナーやパンツはジャストサイズで気をてらわない“いつもの感”がキモになってくる。濃味を薄味でうまくバランスを取るというワケだ。
と言いつつ、ロングブリムのハットやべっ甲カラーのサングラス、そしてカイゼル髭など自分らしさも満開! 押すところは押す、引くところは引くことがコーディネイトのメリハリを生んでいるのだ。

③ 古着コートと男の色気ある服をマッチアップ

コート=古着 ジャケット=リーブルメント パンツ=エーディーエーエヌ シューズ=不明 帽子=ジ エルダーステイツマン 眼鏡=レトロスーパーフューチャー
▶永吉さんのスナップをすべて見る永吉優世さん(40歳)古着が持ついなたさを、色気や艶感のある服で男らしさに振るのもいい手段だ。永吉さんは、ショールカラーのフードが付いた古着のコートを、インナーのレザージャケットや黒いスラックス、シックな革靴、レクタングルのサングラスでそれを実現。
コートを脱げばどこかモードな雰囲気にガラリと印象チェンジ。異なるテイストを掛け合わせて更なる楽しみを追求してみせた。

④ 90年代を感じるレトロなニットを大胆に!

カーディガン=古着 Tシャツ、シューズ=ともにラコステ パンツ=ユナイテッドアローズ 眼鏡=シルエット
▶伊波さんのスナップをすべて見る伊波真吾さん(34歳)大胆な柄と色使い、立体的な表現が際立つカーディガンは、90年代に人気を博した。それを今着るなら? レトロな雰囲気を活かしつつ、ブラウンのスラックスでシックにまとめるのもひとつの正解だ。
時代感を持ち合わせるニットは、ロングコートやダウンジャケットなどの重いアウターの中に着てもハマりそう!

⑤ 軍ジャケと古着ベストで立体感を作ったコーディネイト

ベスト=古着 ジャケット、ブレスレット=ともにアメリカ軍 パンツ=ラルフ ローレン シューズ=クラークス 帽子=アクチュアルソース 眼鏡=ルノア リング=不明 リング2=パラボラ
▶山中さんのスナップをすべて見る山中脩平さん(32歳)身幅や袖が太めで現代的な雰囲気を持ったデジカモ柄のアメリカ軍ジャケットに、古着のベストを重ねて異色のレイヤードを楽しんだ山中さん。それだけで立体感が生まれているうえに、ワイドなコーデュロイパンツも装いに奥行きを授けた。
軍ジャケ以外のベストやキャップ、アイウェア、革靴までオールブラックで染めているのが30代なりの古着の楽しみ方だ。
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古着ブームが再燃してしばらくたった現在、コーディネイトの仕方も熟練した男たちが街に溢れている。“らしさ”をうまく取り入れれば、もっと楽しみは広がるばかりだ。もし古着コーディネイトに困ったら、OCEANSの街角パパラッチをすぐにチェックしよう!