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2025.11.21

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「立ち飲みは大阪の魂」万博勤務のラトビア人アルトゥルがハマった“一人飲み”の難波文化


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連載「日本推しラトビア人の、仰天ニッポン!」とは……

大阪・関西万博のスタッフとして働いていたラトビア人のアルトゥルさん。大阪に長期滞在する間によく行ったのが、“立ち飲み屋さん”だという。なにわ文化に酔いしれる、そのワケとは?

【写真6点】「ラトビア人アルトゥルがハマった“一人飲み”の難波文化」の詳細を写真でチェック
案内人はこの方!
アルトゥル・ガラタ●1994年生まれ、ラトビア出身・ジョージア在住。日本推しラトビア人として、独学で日本語を勉強し、SNSを通して日本文化の魅力を日々発信。好きな食べ物はメロンパン、ラーメン、寿司。独学で日本語を学び、今では小説を読むほどに上達。

アルトゥル・ガラタ●1994年生まれ、ラトビア出身・ジョージア在住。日本推しラトビア人として、独学で日本語を勉強し、SNSを通して日本文化の魅力を発信、今では小説を読むほどに上達。好きな食べ物はメロンパン、ラーメン、寿司。

大阪の夜の街角に恋したラトビア人のアルトゥルです。この街の数ある魅力の中でも、私が「魂(ソウル)」と呼びたいほど愛してやまないのが“立ち飲み”文化。大人数で騒ぐための場所ではありません。むしろ一人、もしくは二人で、その奥深い世界に浸るための聖域なのです。
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今回は、なぜ私がこれほど立ち飲み屋さんに惹かれるのか、そして、この立ち飲み文化に馴染みがない方向けに、素晴らしい世界に飛び込むための具体的な方法を伝授したいと思います。

驚きの自由と哲学。「お通し」なしの明朗会計に宿る信頼



日本の多くの居酒屋さんでは、席に着くと「お通し」と呼ばれる小皿料理が自動的に出てきて、それが席料(チャージ)の代わりになります。しかし、大阪の立ち飲みの多くには、この文化がありません。

自分の好きなものだけを、好きなだけ注文できる完全な自由があるのです。メニューを開けば、お酒も料理も驚くほど安い。圧倒的なコストパフォーマンスと、「払うのは自分が選んだ分だけ」という明快なシステムが、立ち飲みへの信頼と愛を深めてくれます。

さらに驚くべきはその価格設定です。私の故郷ラトビアの首都・リガのカフェでコーヒーを一杯飲む値段で、ここではキンキンに冷えた生ビールがジョッキで飲めてしまう。

旬の魚のお造り、コトコトと味の染みた牛すじの煮込み。この価格を実現できるのは、「長居はせず、旨いものをさっと楽しむ」という客の暗黙の理解と、それによって生まれる高い回転率があるからこそ。店と客が一体となって、この奇跡的なコストパフォーマンスを支えているのです。
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