
我々に馴染みのあるスタイルであり、アレンジのしがいもある。まさにベーシックといった装いであるシャツ×チノパンの合わせは、この時季もっとも役立つコーディネイトのひとつだ。
そこで知りたいのは、どんな選びと合わせをすれば、自分らしく楽しめるのかということ。
街角で格好いい!と思った男たちは、そんな定番スタイルを自在に遊んでいる模様。そんな美味しいヒント、学ばないのはもったいない! この秋、自分らしくシャツとチノパンを着こなすためにも、ぜひご一読を。
【写真7点】「【シャツ&チノパン】いわゆる「普通の服」でも、自分らしさを出す」の詳細を写真でチェック① ユニークなデザインで定番に違いを生み出す

シャツ、帽子=ともに古着 パンツ=スタジオ ニコルソン スニーカー=パトリック サングラス=マックスピティオン
▶︎岩野さんのスナップをすべて見る岩野大地さん(31歳)青シャツとベージュチノというスタンダード・オブ・スタンダードな装い。だがその実、“普通”という言葉では括れない、岩野さんらしさが感じられる。
例えば、シャツは丈が短めで袖が長めというアンバランス感がキモとなる古着をチョイス。そのうえパンツは今や若者にコアな人気を誇るスタジオ ニコルソンのもので、極太のタック入りという点で個性を発揮する。
そして極めつきは、シャツと同系色のパトリックのスニーカー。このマッチングがあるだけで、個性的な装いにまとまりが生まれるのだ。

② スキッパーシャツで変化を、ドレープ豊かなパンツで表情を加える

シャツ、パンツ、帽子=すべてマーティーアンドサンズ サンダル=ユッタニューマン サングラス=ユウイチトヤマ 腕時計=セイコー
▶︎森さんのスナップをすべて見る森 健史さん(35歳)こちらもネイビーとベージュという定番色を基調にした装い。だが、シャツをボタンのないスキッパータイプにするだけで、するだけでどこかリラックス感が生まれるから不思議だ。白Tを挟んで清潔感を意識することもお忘れなく。
パンツは柔らかな素材でドレープが美しい一本を選んで、表情のあるコーディネイトに仕上げた。
そして小物にも注目を。キャップはバーガンディで秋っぽさを加えながら、足元はレザー編み込みのサンダルで軽快感もプラス。結果、クリーンでありながらカジュアルさも忘れない装いに仕上がった。

③ シャツをしっかり秋っぽく装うためのヒント

シャツ、パンツ=ともにポータークラシック カットソー=レイニングチャンプ スニーカー=ヴァンズ 腕時計=ロレックス
▶︎豊島さんのスナップをすべて見る豊島慎一郎さん(31歳)手っ取り早くシャツ×チノパンに変化を加えたいなら、柄物を積極的に取り入れていきたい。
豊島さんは海がモチーフの総柄半袖シャツで、まだまだ夏が名残惜しいのか……と思いきや、インナーに落ち着いた色味の厚手ロンTを挟んでしっかりと秋の雰囲気を出しているのがウマい。
上下ともにゆったりとしたシルエットで、足元にはヴァンズというストリートライクな装いに、腕元には大ぶりのターコイズが輝くネイティブアクセサリーとロレックスの腕時計という、まさに個性が生まれる小物使いが光る。
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“普通の服”を侮ってはいけない。アレンジ次第で、この3人のようにしっかりと個性を生み出すことができるのだ。気を衒うのではなく、ちょっとした遊びだけで着こなしを楽しくする。そんなファッションを楽しむ気持ちも、真似したいところだ。