人生初の愛車は1000円のセルボ・クラシック

「新車で買ったのはこのデリカが初めてなんですけど、NSCに入った2010年に、スズキのセルボ・クラシックっていう軽自動車を買ってます。車体価格は1000円でした(笑)。入所した時点で車を持ってたらマウントを取れると思ったのと、基本的に人を乗せるのが好きなんで。同期のビスブラ(ビスケットブラザーズ )、滝音、相方の西野を乗せてましたね」。

販売価格「0.1万円」という破格で売りに出されていたセルボだが、もちろん安いだけの結末を迎えた。
「本当にボロボロの車でした。タイヤも溝がなくなっていてツルツルで、空気圧もすぐ抜ける。ドライブに行くたびにガソリンスタンドで空気を入れてましたから、あれは怖かったですね。
ついでに駐車場代も払えなくなったので、結局1年で手放しています。でも、1000円で買ったのに2万で売れたんですよ……。いま思えば、わけわからん車でしたね(笑)」。

30万kmを目指すナダルさんの一本気は、父親譲りだと思わせるエピソードがある。
「父親が三菱のシャリオっていうミニバンに乗ってたんですけど、買ったのは僕が小学生のとき。大学卒業まで乗っていたので……16年くらい? ある日、大学まで送ってもらう往路でアクセルが利かなくなり、車が前後にガッシャンガッシャンって大揺れしたんです。父も『あぁ、これはさすがにあかんわ』って」。
「デリカで京都まで行って地元を運転したいですね」とナダルさん。
さらにナダルさんはこう続ける。
「シャリオの走行距離は30万kmを超えてたと思います。そういう父を小さい頃から見てきたので『車って乗り倒すものなんだな』っていう刷り込みがあるんだと思います」。
赤い車体に荷台のついたシャリオは地元京都でもよく目立っていたという。
「村中の誰もが知っている父のシャリオ。僕のデリカもそれくらいの存在になれたらいいんですけどね」。
デリカは国産でタフな車No.1
「自分の車に人を乗せるのが好き」という思いは今も同じで、デリカを選んだ理由のひとつは8人乗りという広いキャビンだ。
「三菱でいうと、パジェロとかアウトランダーとか足回りの強い四駆がほかにありますけど、このデリカは8人乗りなんですよ。車内が広い。燃費もいいし、国産だから修理もしやすい。燃料は軽油で、頑張れば20km/Lくらい走ります。人をたくさん乗せてドライブできる、自然のなかで遊べるタフな車。僕にとっては本当にデリカ一択なんですよ」。


ナダルさんが50歳、もしかしたら60歳になるまで乗ることを考えると、いくらタフなデリカでも、その寿命はナダルさんの運転スキルにかかっていると言えるだろう。
「長く乗りたいから、結構大事に乗ってますね。馬力は弱くなりますが、エコモードで運転してるし、そんなにアクセルも踏まない。パドルシフトを駆使してエンジンブレーキでゆっくり止まるようにしています。タイヤもブレーキもほかの人より減ってないですねってよく言われますよ。パドルシフトはマニュアルっぽい運転ができるので、めっちゃ気に入ってます」。

そして、車だけでなくバイクも運転するナダルさん。そちらもなかなかのベテランなのだとか。
「バイクも15年乗ってるんですよ。YAMAHAの『ビラーゴ』ってやつ。2018年に『アメトーーク!』で紹介したら、みんなにめっちゃダサいって言われましたけど(笑)。直したり、カスタムしながら、いまもずっと乗ってます」。
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