
全身を黒アイテムで揃える、オールブラックコーデ。トレンドのスタイルのひとつだが、無計画な合わせは禁物だ。のっぺりしがち&ハードなイメージに寄りすぎてしまう懸念もある。
そんなオールブラックにこなれ感をもたらす特効薬が“古着”だ。その真意を雄弁に物語る以下3名のスナップ、さっそくどうぞ。
【写真4点】「古着で作る『オールブラックスタイル』」の詳細を写真でチェック① 褪色した古着Tでこなれ感を確保

Tシャツ=古着 パンツ=ウィズダムツール シューズ=アイランドスリッパ 眼鏡=ヴィンテージ
▶︎中長さんのスナップをすべて見る中長駿平さん(32歳)
上下のメインアイテムはもちろん、サングラスからサンダルまですべてをブラックで統一。にも関わらず、どこか軽やかな印象さえ与えるのは、やはりスミクロに褪色した古着Tによるところが大きい。
これにレギュラーシルエットのスラックスを合わせ、アイランドスリッパで抜け感も確保。足元はこれからスニーカーやブーツに変わっていくのだろう。が、こんな古着Tを合わせられれば、今後も重く見える心配はなし。
② シルエットメイクでコーデにメリハリを

Tシャツ、デニム=ともに古着 シューズ=ペトルーシャ ベルト=エイチティーシー
▶︎酒井さんのスナップをすべて見る酒井元太さん(36歳)
アジも雰囲気も抜群なデヴィッド・ボウイのフォトT、そしてテーパードシルエットが美しいブラックデニム。いずれも古着で、色合いもグレー寄りのブラックで合わせ、見事な統一感を生み出した。
一方、裾をゆるめにタックインし、ラフなブラックコーデのなかにリズムと秩序を付与。Tシャツの肩周りにもニュアンスを付けるなど、細かなシルエットメイクへの気配りも忘れない。お上手。
③ 古着&新品を巧みに織り交ぜ、完璧な統一感を獲得

シャツ=ブラームス Tシャツ=バトナー パンツ=古着 シューズ=フォルメ 眼鏡=ギュパール 腕時計=ヴァーグウォッチカンパニー ネックレス、バングル=ともにガーデンオブエデン リング=ティファニー
▶︎酒井さんのスナップをすべて見る酒井弘治さん(27歳)アイウェア&ソックスまでとことんブラックで揃えた、ゆったり系シャツスラスタイル。ドット柄のシャツにスミクロのインナーを合わせて奥行きを演出し、裾はタックインで引き締める。ドレープが美しいパンツが古着だ。
古着と現行品を組み合わせながら統一感のあるムードに仕上げた手腕も見事だが、実はシルバーアクセの使い方もかなり巧み。詳細は、ぜひ上の「スナップをすべて見る」から確認を!
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オールブラックにありがちな重さを、古着は自然体にほどいてくれる。その威力を知れば、黒の着こなしがもっと楽しく、深くなるはずだ。秋の装いに取り入れ、黒の可能性をさらに広げよう。