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2025.09.28

1億5000万円の激レア・アストンマーティン!カーカスタムのプロが実物を見ながら実況レポ


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「珍稀車図鑑」とは……

「珍しく、稀少な車=珍稀車」を求め、各地に出かける鹿田能規さん。今回はカーカスタムのプロが一目置いたレアすぎる一台を紹介しよう。

 【写真7点】「1億5000万円の激レア・アストンマーティン!」の詳細を写真でチェック
案内人はこの方!
鹿田能規さん●関西と関東に拠点を構えるエスアンドカンパニー。スーパーカーからノスタルジックカーまでクルマ作りの第一人者として全国にその名を馳せる。www.s-company.jp

鹿田能規さん●関西と関東に拠点を構えるエスアンドカンパニー。スーパーカーからノスタルジックカーまでクルマ作りの第一人者として全国にその名を馳せる。www.s-company.jp


ハイパーすぎる珍稀車をレポ!

ども。珍稀車ハンターの鹿田です。スーパーカーの更に1つ上を行く最上級スーパーカー? ハイパーカー? 呼び方は何でもいいんですけど(笑)、1つ上のクルマを友人が購入したので紹介したいと思います。
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アストンマーティンのヴァルハラです。ヴァルハラのさらに上には、ヴァルキリーという車もありますが、それはほぼレーシングカーです。法律上は公道を走れますが、エンジンをかけるまでにいくつかの儀式があるんです。それを間違えてエラーが出ちゃうと日本国内では直せません。海外からエアードクターなるエンジニアが飛行機で飛んでこないと直せないような車です。

その弟分がヴァルハラです。弟、といっても今の為替レートで1億5000万円くらいするので、可愛くはないですが(笑)。駐車場も、立駐じゃなく平置きで用意する必要があります。お金があってもアストンマーティンに「あなたは乗るに相応しい人だ」と認めてもらえないと買えません。

 V8ツインターボ+モーターのハイブリッドシステム。最高出力は1079ps! 0-100km/hは2.5秒で、最高速度は350km/hに制限されています。

V8ツインターボ+モーターのハイブリッドシステム。最高出力は1079ps! 0-100km/hは2.5秒で、最高速度は350km/hに制限されています。


実はアストンマーティンが大好きでして、白髪のすごくダンディーなおじさまが港区で乗っているイメージです。“チャラ男”が乗る感じではなく、品のある襟付きシャツを着たお金持ちが乗る車な感じ。昔のアストンマーティンはよく故障したし、部品調達も悪く 工場から出てくるのを半年でも1年でも気長に待てる穏やかなおじさまが乗る車だったと思ってます(笑)。


昔のアストンマーティンや現行型ヴァンキッシュ、DB12とか定番のデザインとは全く違うヴァルハラも、立派なアストンマーティンなんです。

 よく見てください。バンパー下の2本のテールパイプの他に、ミッドに積まれたエンジンのところにも2本のテールパイプが、ほぼ上を向いて配置されています。

よく見てください。バンパー下の2本のテールパイプの他に、ミッドに積まれたエンジンのところにもマフラー2本のテールパイプが、ほぼ上を向いて配置されています。


エンブレム外して、新しいランボルギーニです、マクラーレンですって言っても知らない人には通用しそうです。それでもアストンマーティンのこれを選ぶというところが、やっぱりカッコいい大人です。

どこを見てもカーボン、カーボン、カーボン……。ステアリングも「新しいプレステですか?」な形状をしています。

どこを見てもカーボン、カーボン、カーボン……。ステアリングも「新しいプレステですか?」な形状をしています。


巷にはすごい手を加えたフェラーリやランボルギーニが走っているじゃないですか。電飾つけて走ったり、大きい音の出るマフラーに変えたり、ラッピングで派手にしたフェラーリやランボルギーニ。「オレのはお前らとは違うぜ!もっとオレを見てくれ!」と言わんばかりに色々とカスタマイズしてますよね。

週末にもなると、東京・神宮外苑のイチョウ並木の通りなんかはそういう車で大変なことになってます。たくさんのスーパーカーが集まっているんです。

そこにもヒエラルキーがありまして例えば500万〜600万円の車も1億円の車も、上から下までがスーパーカーなんですが、そうしたピラミッドの中で、やっぱりみんな、目指せ頂点!なんですよ。


エンジンフードを開けるためには専用工具が必要なため、同社のメカニックにしか開けられません。

エンジンフードを開けるためには専用工具が必要なため、同社のメカニックにしか開けられません。


でも、ヴァルハラくらいのクラスになると、そんなこと言わなくてもいいんです。この世界は2億円より3億円の車のほうがエラい。ただそれだけなんです。 値段が高いほど、生産量も限られてきます。ヴァルハラだって世界限定です。日本に何台が登録されるか分かりません。

はっきり言って天然記念物クラスです。それを手に入れられる(「買える」という意味ではなく)のは、それだけで選ばれし者なんです。

ボディカラーは選び放題です。最近のスーパーカーメーカーは純正で多彩な色を揃えて顧客ニーズに応えます。

ボディカラーは選び放題です。最近のスーパーカーメーカーは純正で多彩な色を揃えて顧客ニーズに応えます。


デザインも定番のアストンマーティンでなければ、ドアだって他のアストンマーティンと違い、上にグワッと開きます。

そうやってインテリアが見えるわけですが……インテリアって言っていいんですか、これ? カーボンばかりじゃないですか。ステアリングだって、もう円形じゃないですよ。グランツーリスモの世界です。

スーパーカーの、その上に君臨するには、ラグジュアリーじゃダメなんです。いかにレーシングカーに近いか?なんです。シートはフルバケットで、リクライニングなんていらないないし、ドアノブなんてかつてのレーシングカー同様、ヒモでいいんです。

ヴァルハラは、一応ヴァルキリーよりは街乗りできるようにはなっています。だけど、簡単じゃないです。前も横もあまり見えないし、後ろなんてまったく見えない(笑)。一応カメラ映像で見られますけどね。

そんなヴァルハラで都内を走ったら、もの凄い汗が出ますよ。車線変更するだけでも凄く緊張するし、コインパーキングなんて絶対無理です。


ドアは、LMP1 (ル・マン プロトタイプ1)カテゴリーのレーシングカーのような跳ね上げ式です。

ドアは、LMP1 (ル・マン プロトタイプ1)カテゴリーのレーシングカーのような跳ね上げ式です。


人を惹きつける美しいデザインは さすがアストンマーティンです。

こんなアストンマーティンを、自分でも手に入れたいなーって、実はコッソリ思ったりしています(笑)。

籠島康弘=文

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