健康診断で注意すべきは「ALT」の数値
──ざっと30〜40代の1600万人が既に脂肪肝ということですが、健康診断のどの数値に注意を払うべきなのか教えてください。繰り返しますが、肝臓は「沈黙の臓器」と言われているくらい、症状が出ません。健康診断で指摘されるまで気づかない人がほとんどです。血液検査の「ALT」「AST」「γーGTP」といった項目に注目してください。
肝機能の検査結果の見方
・ALT(GPT)|基準値10〜30U/L 理想値5〜16U/L
・AST(GOT)|基準値10〜30U/L 理想値5〜16U/L
・γーGTP|基準値 男性10〜50U/L 女性10〜30U/L
このなかで特に注意してほしいのが「ALT」。肝臓の細胞に含まれる酵素が、どれくらい血液中に溢れているかを表す数値で、肝障害があると高くなります。肝臓の細胞が壊れている証拠ですね。アルコールではなく、糖質のとりすぎによる脂肪肝の場合に高くなる項目でもあるんです。
──なるほど。ALTには要注意ですね。基準値は10〜30Uになっていますが、先生が独自に設定している「理想値」は5〜16Uと、かなり低い数値になっていますね。私は47年間、肝臓を専門に診てきて、ALTが10台の後半でも脂肪蓄積が診られることが経験上、わかっています。30を少しでも超えたら「脂肪肝の疑いあり」であるのはもちろんですが、20を超えたら「隠れ脂肪肝」だと私は判断しています。厳しい設定にしているのは、早めに生活を見直し、軌道修正してもらいたいからです。
5/5