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脂肪肝とは?
肝細胞の一つひとつに中性脂肪が溜まり、全体の3割を超えると「脂肪肝」と診断される。日本人の3人に1人、推定4000万人が対象。このままだと10年後にはほぼ80%の人が糖尿病となり、動脈硬化が進行することで、脳梗塞や脳出血、認知症を起こすリスクが高まる。また、脂肪肝の1〜2割は脂肪肝炎に移行し、最悪の場合は肝臓癌に至る。
──かつては、脂肪肝になることが豪酒自慢のように語られた時代もありましたよね。
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脂肪肝の危険性が注目されるようになったのは比較的最近です。「脂肪肝なんてたいしたことない」と思われてきましたが、そのリスクが明らかになり、今では世界が肝臓に注目しています。

脂肪肝になったらどうなる?



──脂肪肝を放置すると、どんなリスクがあるのでしょう。
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肝臓がどんな働きをしているかを先に説明しましょう。肝臓って、私たちの生命活動に欠かせない「肝」となる臓器なんですよ。役割はいろいろありますが、大きく3つにわけるなら「栄養素の代謝」「胆汁の生成」「有毒物質の解毒」です。

なかでも「栄養素の代謝」が主力となる機能で、食事から入ってくる栄養素を分解、合成して、各臓器に提供しています。つまり、生きるうえで必要なエネルギーを供給してくれているのが、肝臓ということです。

──肝臓がなければ、そもそも私たちは健康でいられないということですね。

そうです。そして、脂肪やたんぱく質の分解、コレステロールの排出を助けてくれる消化液を作ってくれているのも肝臓。1日に約1Lの「胆汁」を生成、分泌してくれています。

「有害物質の解毒」は、体内に入るアルコールや薬、たばこのニコチンなど、カラダに有害な物質を分解して弱毒化し、無毒化する働きのこと。私たちが日常を当たり前に過ごせているのは、肝臓のおかげなんですよ。

──肝臓ってめちゃくちゃ重要じゃないですか……! 

肝臓を大切にしないと、それだけ健康に悪影響があるのは当然のこと。ただ、肝臓は「沈黙の臓器」と言われるくらい、症状が出ても気づかない。それが理由で脂肪肝になる人が多いのです。

質問にお答えするならば、このまま脂肪肝を放っておくと10年後には80%の人が糖尿病になるし、動脈硬化、脳血管障害、癌などの重大疾患を引き起こすきっかけになります。脂肪肝こそ「あらゆる病気の出発点」という見方が、世界の主流になっています。
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