
「街で着るアウトドア」服を多数展開するゴールドウインが、今の自然環境のリアルを映し出すイベントを実施する。
環境破壊の現状と希望。ゴールウインが伝える意義
さまざまなアウトドアブランドを擁する企業としても、ひとつのブランドとしても、さまざまなプロダクトを消費者に届けてきたゴールドウイン。
その成長の一部を支えてきたのは、世界2位の汚染産業という不名誉を持つファッション産業だ。これは疑うまい事実。しかしゴールドウインのイノベーティブな側面は、そこから目を背けず、さまざまなプロジェクトに取り組む姿勢にあり、今回のイベントへと直結する。
それが「Endless」と名付けられたネイチャーフォトグラファ ー・柏倉陽介さんの写真展だ。
左列:ボルネオ、右列:アラル海 2025年
写真展は、2つのテーマで構成される。
ひとつは彼の代表作『森を失ったオランウータン』。巨大なパームオイル産業の影響で生活圏を失ったオランウータンの孤児が、森で生きる力を取り戻すまでのドキュメンタリーだ。
もうひとつが、初公開となる撮り下ろし作品『The Lost Aral Sea 20世紀最大の環境破壊』。
かつて世界4番目の面積を誇っていた巨大な湖が、過剰な綿花栽培の影響で10分の1の面積になった現状と、“海の民だった人々”が砂漠の大地で紡ぐ新たな生活を映し出す。
人類が生んだ環境破壊と、望まずして起きた住人の営みの変化。綿花栽培はもちろんファッション産業によるものだが、その現実をゴールドウインが見つめ、写真展として多くの人に届けることに、大きな意味がある。
| ■柏倉陽介(カシクラヨウスケ)
自然や動植物の姿を通して、地球環境保護のメッセージを伝えるネイチャーフォトグラファー。写真作品や文章を国内外のメディアに発表する傍ら、日本最北端の島・礼文島にて星空鑑賞区を作る活動も行なう。主な受賞歴として、ナショナルジオグラフィック国際フォトコンテスト、ワイルドライフフォトグラファー・オブ ザイヤー、レンズカルチャーアースアワードなど。またスミソニアン自然史博物館、ロンドン自然史博物館、国連気候変動枠組条約締約国会議に作品が展示されている。 ゴールドウインは2025年より支援を開始。 |
写真展は8月21日(木)から26 日(火)まで、ゴールドウイン東京本社1Fイベントスペースで開催。期間中はワークショップやトークイベントも実施される。
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