紙派? デジタル派? 習慣化したほうがいいの?
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――最近はスマホやタブレットでも間違い探しができますよね。紙とデジタル、脳トレ効果に違いはありますか?統計的に見ると、大きな差はないというのが現在の見解です。どちらを選ぶかは、個人の好みや慣れによるところが大きいですね。一般的には脳活動は紙で強くなりやすいという研究もありますが、年齢差や個体差、デジタルネイティブ度合いによっても変わります。
スマホでの間違い探しも決して悪くはありませんし、高齢の方や普段デジタルデバイスに触れない方は、やはり紙媒体の方が集中しやすい傾向にあります。
――デジタルでも同じ効果が得られるなら、場所を選ばずにできて便利ですね。ちなみに、習慣化はしたほうがいいんでしょうか?無理に毎日やる必要はありません。修行的に習慣化してやるよりも、やりたいときに楽しみながら“がーっと集中して取り組む”ことで、ドーパミンの分泌も促されて効果的なんです。
――なるほど。たとえば制限時間を設ける、音を消して集中するといったように取り組み方で推奨されることはありますか?制限時間を設けるのは、前頭葉の活性化を促す良い方法です。最初はゆとりある時間設定から始めて、徐々に短くしていくと、脳はより活性化が続きます。
ただし、あまりにも詰め込みすぎると持続しませんから、10分程度を目安にしましょう。形だけこなすのではなく、気持ちを込めることがポイントですね。
「寄り目で見る」。それって、脳への効果あるの?
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――そういえば、間違い探しは「目を細くして見る」や「寄り目で見る」と答えが見つけやすいって聞きます。これは脳への効果はあるのでしょうか?一見、脳トレ効果がなさそうに思える「目を細くして見る」「寄り目で見る」「ぼんやり見る」といった見方ですが、じつは意味があります。
こういった見方は、主に「前頭眼野」という部分が中心的に働きます。これは、視覚的な注意力を高める見方です。
――へえ! 視覚的な注意力、ですか?はい。全体の中から細部を素早く見つける、あるいはぼんやりと全体像を捉えることで、見落としを防ぐ、といった能力です。だから、そんな「適当に見ているような状態」でも、脳はちゃんと働いているんです。
――なるほど! 無意識のうちに脳を使っていたんですね。一方で、「記憶しながら探す」というのは、ワーキングメモリーが活躍します。こちらは「海馬前頭前野」という、記憶と判断に関わる部分が働いています。左右の絵の情報を一時的に記憶し、違いを見つけるために比較する、という作業ですね。
――同じ間違い探しでも、意識の仕方で鍛えられる脳の部位が変わるって面白いですね! 4/4