渡辺真史●1971年、東京都生まれ。ベドウィン ＆ ザ ハートブレイカーズのディレクター。ローカルとインターナショナル、2つの視点で東京をクルージング。
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すべての写真を見る渋谷、恵比寿、代官山のほぼ中間地点にあるショップ兼ギャラリー「ソルト アンド ペッパー」。主催はヴァイナルアーカイブの大北幸平さんだ。
ブランドの特別なアイテムや海外のジン、アートなどが並び、ポップアップも開催する。店名と同名義で書籍を出版し、アートブックフェアにも出展。
大北さんと渡辺真史さんは、約30年来の旧友。ふたりのトークには、終始本音が飛び交っていた。
「ソルト アンド ペッパー」
渡辺 いきなりだけど、どう？この店の赤字は解消できた？
大北 いや、変わりません（笑）。
渡辺 会うたびに「赤字っす！」って言っているよね。でも自分のブランド（ヴァイナルアーカイブ）ではしっかり利益を出していると思うし、こっちはこれでいいのかもよ。
大北 会社全体として見なきゃいけないから右往左往してますが、確かに楽しくやれてはいます。
渡辺 ここは海外にある個人経営のアートギャラリーみたいな雰囲気で、商業的フィルターをとおさず新しいモノを探したい人にはぴったり。
大北 もともとは、新しい事務所として借りた場所なんです。そしたら、税理士さんに「広すぎます。何か売ってください」と怒られた。でも僕は、言われたらやりたくなくなる。
渡辺 知ってる（笑）。
大北 だったら、ずっとブランドを手伝ってくれている小浪次郎くんの写真展をやろうと。その後も別の個展を続け、当時は上のフロアにホワイトキューブもあったから、キャッシュがどんどん減りました（笑）。
渡辺 なるほどね。幸平は、昔からトライ＆エラーが多い人。それこそ渋谷の「メイドインワールド」で出会った頃から、いつも自分をディベロップしている。だから、この場所も“生き物っぽい”のだと思う。
大北 渡辺さんと初めてお会いしたのも「メイドインワールド」でしたね。僕、最初は行列の整理係でした。
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