ダイヤルのカラーリングは“Green Light(=青信号)”に由来。英語圏で、物事を進める際のゴーサインを意味する言葉でもある。アイコニックな六角形デザインはもちろん過去モデルを継承。リュウズやベゼルのネジなどにも六角形があしらわれている。ヘアラインと鏡面で仕上げ分けしたベゼル、滑らかにコマが連なるブレスレットなど、細部まで緻密に作り込まれている。ブライトチタンケース、38.8mm径、自動巻き。187万円/クレドール(セイコー 0120-302-617)
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すべての写真を見る 2011年に他界したウォッチデザイナー、ジェラルド・ジェンタ。時計史に残る数多くの傑作を生み出した、“時計界のピカソ”と評される人物である。
1979年に発売されたクレドールの「ロコモティブ」も彼の仕事のひとつ。ひと際目を引く六角形のケースが最大の特徴だ。
この傑作が2024年、クレドール50周年を記念して限定モデルとして復活。そして今年2月に発表されたのがご覧の最新モデルだ。
注目すべきは深みのあるグリーンのダイヤルと、そのダイヤルに描かれた細かい六角形のパターン。光の当たり具合によって色が点滅するように見える、きわめて独創的なダイヤルなのである。
この「ロコモティブ」、実は時計界のみならずファッション界隈での評価も高い。有名ブランドのデザイナー、ディレクターたちの間から、復活を祝う声が多数聞こえてくるのだ。
ロコモティブ(locomotive)とは機関車という意味。ジェンタ自身が名付けたこの「ロコモティブ」は文字どおり、クレドールを牽引するモデルとなった。
そしてこの先も、時計というジャンルを超えて、多くの人々に愛され続けていくに違いない。
OCEANS 6月「トレンドよりも、スタイルを。」号から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック!