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朝ランで低血糖→インスリンスパイク。これじゃダイエットに逆効果?

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――ほかにも、走っているのに痩せない原因として考えられることはありますか?
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これは色々な意見があると思うんですが、よく巷に「朝ごはんを食べずに走ると痩せる」という説がありますよね。じつはこれ、アスリートが枯渇した身体で走れるようにするために取り入れる方法として存在しているんですが、一般の方がやると逆に太ってしまうこともあるので要注意です。

――うわぁ。これもやっちゃってました。なんとなく身体が重い状態で走るのが嫌で……。

寝ている間、人間の血糖値は低くなりますよね。そんな状態で朝食を摂らずに走ると、もともと低い血糖値がさらに下がり、低血糖になります。このとき「走って脂肪が燃えた!スッキリした!」と感じるかもしれませんが、低血糖状態のときに朝食や昼食を摂ると、血糖値が一気に上昇し、インスリンが大量に分泌されるんです。
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インスリンが大量に分泌されると、血管を傷つけたり、脂肪を溜め込みやすくなります。さらに、一度低血糖になった後にインスリンが大量に出ると、寝ている間に再び低血糖になりやすくなります。すると、身体は生存本能から「やばい!」とアドレナリンを分泌し、筋肉を分解してエネルギーを確保しようとするんです。つまり、寝ている間にも筋肉が減ってしまうんですよ。

そして睡眠が浅くなると代謝が悪くなったり、さらには食欲を抑えるホルモンの分泌が減って、食欲がコントロールしづらくなることも。朝食を抜いて走ることで、結果として太りやすくなる原因を作ってしまっているんです。

――せっかく走っているのに、筋肉量や代謝を落とす要因になっていたなんて……。

軽めでいいので、朝ラン前には糖質を少し摂り入れましょう。例えば、バナナや旬のフルーツ、蜂蜜を溶かしたドリンクなどがおすすめです。蜂蜜はGI値が比較的低く、血糖値の上昇が穏やかなので、エネルギー補給には最適ですよ。

一方、手軽に摂れるゼリー飲料などは果糖ブドウ糖液糖が含まれており、これが血糖値を急上昇させやすいので少し気をつけた方がいいかもしれません。

お米などでしっかり食事を取れる人はもちろんそれもOK。ただし、食後すぐに走るのは消化に負担がかかるため、30分〜1時間ほど空けるのが理想です。

――ランニングを続けていれば痩せると思い込んで、間違った方法をあれこれ取り入れてしまっていました。一つ一つ見直してみようと思います!

基本的なことをしっかり守るのが一番大事なのに、どうしても目立つことに引き寄せられてしまいますよね。でも、ダイエットで大切なのは、焦って体重を減らすことよりも、身体全体を整える意識です。

短期間で急激に「痩せたね」って言われるようなダイエットは、長続きせずにリバウンドしてしまう可能性も高いです。運動を続けていると、肌の調子が良くなったり、疲れにくくなったりと、体重以外の変化も感じられるので、そっちに焦点を当てることも大切。3カ月くらい経った頃に、「少し調子が良くなったな」と感じるくらいの変化が理想的です。

ついこの間がお正月だったように、3カ月なんて意外とあっという間ですよね。なので、1カ月で結果が出ないからといって焦らず、その調子で続けていくことを大事にしてくださいね!


ランニングが身体に良いのは確かなことだが、一方で「カロリー消費の手段」だけに目的を置くと、意外な落とし穴にハマってしまうこともあるとわかった。

本当に大切なのは、身体と心を整え、長く続けられる走り方を見つけること。数字ばかりを追うのではなく、自分の身体に耳を傾けて、心地よく続ける。その先に、理想の身体と健やかな毎日が待っているはずだ。

岡田 圭(Verb)=取材・文 アントレース=編集

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