当記事は「FINEPLAY」の提供記事です。元記事はこちら。世界中を旅する2人のプロサーファー、山中海輝と田中大貴が挑んだ新たなプロジェクト、WEFiNDを立ち上げた。
今回、ドキュメンタリーシリーズ第1弾となるWEFiND「自分達が旅に求めているのは何なのか?」が2025年3月30日(日)に池袋HUMAXシネマズで上映される。
現役トップ選手でありながら競技者の顔だけではなく、サーフィン、そして旅の魅力をドキュメンタリーを通じて、たくさんの人々に伝えたいという思いから生まれた今作品。
今回の舞台である西オーストラリアで感じた自然の力やライフスタイル、そしてサーフィンの真髄を追求する彼らの姿勢が、どのように映像で表現されているのか。インタビューを通じて、このドキュメンタリーの制作過程や彼らが描いていきたい世界を紐解いていく。
山中 海輝(以下:
山中)
田中大貴(以下:
田中)
このドキュメンタリーを作ったきっかけを教えてください。

Tomoya Murata
山中 僕と大貴は試合の遠征で一緒に過ごすことが多いのですが、試合以外のプライベートでサーフィンに行き、映像や作品を残していきたいと以前から話していました。自分たちができることは、サーフィンだけを詰め込んだものではなく、サーフィン業界を盛り上げるためにも、サーフィンをやっていない人でも楽しめる作品を作り、それをエピソード2、3と長く続けていけるものにしたいという思いがありました。10月にお互い時間があったので、このタイミングで映像を残そうと話が進み、今回のドキュメンタリーを作ることになりました。
「自分達が旅に求めるものは何なのか?」というテーマはどういった経緯で決まったのですか

Kanato Hamaguchi
山中 もし自分たちが波だけを求めているのであれば、「インドネシアやメンタワイに行った方がいいよね」って話をしていました。でも、今回どこに行くかとなった時に、2人とも一致して西オーストラリアだったんです。それは波だけではなく、旅に求めるものは他にもあるんじゃないかという話になって。それって一体何なんだろうというのを、このタイトルにすることで色々と見えてくるものがあるのではと感じていて。
旅に求めるものは各々あると思うので、「WEFiND 自分達が旅に求めるものは何なのか?」をテーマにしました。
田中 海輝君と遠征して世界を回っている中で、オーストラリアでも、西オーストラリアに強い思い入れがありました。波を求めるなら、インドネシアのバリ島やクルイなど色々あるけれど、それ以外に海の広さとか自然の壮大さとか、スクリーンに収まらない程の大きさが西オーストラリアにはあるんです。そう言った、サーフィン以外の旅の醍醐味を見てくれた人に伝えたいという想いから、このタイトルが生まれました。
ドキュメンタリーを通じて特に見せたい部分はどのあたりにありますか

Kanato Hamaguchi
田中 サーフィンのかっこよさを表現するのはもちろん大事。
自分と海輝君の旅先での過ごし方の共通点としては、外に出て写真を撮ったり、その地の文化などに触れることなので、そういった旅先で見たモノやライフスタイルを映像を通して伝えたいという思いがありました。
サーファーだけではなく、さまざまな人にこの映像を観てもらい、「自分も海外に行きたいな」とか「サーフィンっていいな」と思ってもらえるだけでも自分達にとってこのプロジェクトを立ち上げた意味があると思っていて、視聴者に何か上映が終わった後にアクションを起こしてもらいたいという共通の思いがありました。
だからこそ、今回のドキュメンタリーのタイトルも「WEFiND」にしました。
自分たちだけではなく、観る人たちにも、何か気づきを持ち帰ってもらえたら嬉しいなという意識を大切に制作しました。
山中 制作に入る前に観てくれた人がどんな気持ちになってほしいか、最終的なゴールの部分だけ明確に決めていました。なのでWEFiNDというタイトルも現地に行くまでは決まっていなかったんです。
観た人が「私もサーフィンをやってみたい」とか、「自分も世界に旅に出たい」と感じてもらえるような、何かのきっかけになればいいなという思いが1つのゴールとして決めて、あとは、そのゴールに向かって進めていけば、自然とドキュメンタリーの内容は見えてくるはずだと考えて旅に出ました。
「何かのきっかけになって欲しい」というゴールを決めた理由を教えてください
山中 坂口憲二さんの『海から見た、ニッポン』の映像を見て育ち、小学校の時、海に行く時は必ず見ていました。だから、自分たちの次の世代である子供たちも、WEFiNDを見て『うわ、僕も行ってみたい!』って思ってくれるきっかけになったらいいなと感じています。
それはサーフィンだけではなく、遠征に行くならこういう場所を見てみたいな、とかそういう海以外のことを知ることも大切だと思うんですよね。
今回、坂口憲二さんにも『海から見た、ニッポン』の影響を受けて作品を作ったこともお話しさせてもらいました。
Tomoya Murata
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