サステナブル経営の筆頭「ディーゼル」が示す“責任ある生き方”
近年、ファッション業界では多くのブランドでサステナブル経営が進んでいるが、ディーゼルはその筆頭ともいえる。
アンドレアさんはプライベートでは古着を愛用し、また過去にはミリタリーウェアをベースにリメイクしたブランドであるマイヤーを手掛けるなど、ヴィンテージやリサイクルウェアと少なからず縁があった。
現在アンドレアさんは、サステナビリティ・アンバサダーという肩書を持っているが、具体的にどんなことをするのだろうか。
「テーマとして掲げている「For Responsible Living(責任ある生き方)」戦略を推進し、本社と世界中の企業や子会社とのより緊密な連携の構築に携わっています。
オフィスでは日々の業務プロセスに責任ある行動や実践を多く取り入れることを、また店舗に関しては、当社のコレクションに含まれるサステナブルの取り組みや環境への影響を低減することについて、スタッフがお客さまに説明できるように努めています」。
ディーゼルだからこそ可能な、サステナブルな取り組みとして上げられるのが、UNIDO(国際連合工業開発機関)とチュニジアのサプライヤーとのコラボレーション。
これはファッション業界全体に影響を与える大きな取り組みとなっている。
「本プロジェクトでは、製造工程で排出される裁断くずを回収し新しいリサイクルコットンを紡績して、それを原料として利用し製造するディーゼル・リハブデニムを展開しています。
UNIDOとの共同プロジェクトを皮切りに、ディーゼルとチュニジアのサプライヤーの間で緊密なパートナーシップが構築され、ブランドの廃棄生地の供給において、回収やリサイクル、新しい生地への再利用などを目的とした取り組みが行われています」。
また、このほかにも美しく着用されたディーゼルのデニムを厳選し査定したのち、細心の注意を払って修復し、新品同様の状態で販売するディーゼルセカンドハンドにも取り組んでいる。

これまで55DSLのクリエイティブ・ディレクターを務めるなど、数多くの要職を歴任してきたアンドレアさんだが、その経験が今、どう活かされているのだろうか。
「さまざまなプロジェクトに携わってきましたが、どの仕事もユニークな考え方でチームワークを信じ、前進していくうえで貢献できたと考えています。これは断言できます。
そして、こうした過去の経験に深く感謝しています。特に現在のように、ファッション業界にサステナブルを中核的な価値として取り入れていくうえで、当時の経験をより活かせることを楽しみにしています」。
アンドレアさん自身、サステナブルな服作りに触れたことで、それまで抱いていた服作りに対する姿勢やファッション観に変化があったという。これからのファッションシーンにとって大きな財産になる大事なことだ。
「ファッション業界の仕組みについて、いろいろと考えさせられました。
幸いにも、このサステナブルへの姿勢は進化しています。より意識的で慎重になり、責任ある方法で製造、創造、生産を行うというコミットメントを共有する人々も増えていると思います。
今後は弊社と同じような考え方を持ったブランドが増え、お互いに協力していくことで、未来のファッション業界がより良いものになっていくということを信じています」。
アンドレア・ロッソ●2008年に「ディーゼルリビングコレクション」のクリエイティブ開発を主導。14年には、ヴィンテージを駆使したオリジナルコレクション「マイヤー」を創設。20年にディーゼルのサステナビリティ・アンバサダーに就任。今年1月よりOTBグループの同アンバサダーも務める。