睡眠薬を飲まされた挙げ句、最悪のケースにいたることも
睡眠薬を飲ませる犯罪は昔からたくさんあった。2000年代はじめ頃の歌舞伎町の酒場はぼったくりの店だらけだった。雑居ビルに並ぶ店に適当に入ったら、ぼったくりだった、なんてことはザラで、数杯飲んで10万円を請求された……くらいの被害だったら、まだマシなほうであった。

だが、最悪のケースはもっと恐ろしい。飲んでいるときグラスに睡眠薬を入れられる。気付かないうちに意識が遠のき、寝ている間に財布からクレジットカードを抜かれてスキミングされる。話を聞いているだけで最悪な気分になると思うが、さらに最悪な状態になることもあった。
昏睡状態になっているときに、店の外に捨てられてしまうのだ。被害者が路地裏のゴミ捨て場や公園のベンチに放置され、冬場なら凍死してしまう。実際に当時は、歌舞伎町で人が亡くなったというニュースがよく流れていた。
そんな事件が相次いで、歌舞伎町を健全化させる“歌舞伎町ルネッサンス”が始まる一因になったと言われている。
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