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絶滅危惧種のような一台との、思いがけない出合い

シミやシワ、肌荒れ…… 我々が直面する肌問題を改善させるエビデンスの創出をすべく、東京大学医学部附属病院で最先端の研究を行っているのが引地功一さんである。



ただ、センシティブな問題に向き合う日常とはウラハラに、車やファッションの嗜好は思いのほかワイルド。

そんな彼が現在所有するのが、今や希少種に数えられる82年式の日産「セドリック」だ。
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研究者である引地さんの仕事着は白衣。とはいえ、合わせて身につけるレザーバッグやインディアンジュエリーとのギャップが、彼のパーソナリティを物語る。

引地さんの嗜好性やファッション観は、地元の独特な風土によって培われたものだとか。

「僕は大阪の岸和田市出身。自分で言うのもアレですが、岸和田は独特な場所だと思います。若い頃は遊ぶお金がない。ただ、身近に海はある。そこで何をするかといったらサーフィン。先輩から傷んだボードを安値で買って教わるんです。

服はみんな小学生の頃から古着のリーバイスを探し、学校での会話に『あのライダースが格好いい』といった内容が飛び交う、そんな土地なんですよね(笑)」。
 
服はアロハ、髪はパーマ、趣味はサーフィンが当時の地元のスタンダード。音楽はドレッドヘアの先輩にレゲエを教わるのが通例だったとか。

高校生にもなると、その感心ごとに「乗り物」も加わってくる。


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