
ミリタリーウォッチ&パイロットウォッチの深淵なる魅力を解説した
前編に続き、本記事でも絶対に外せない3本の傑作時計をご紹介。
IWC、ブレゲ、チューダーという役者揃いのラインナップだ!
【写真7点】「傑作ミリタリー&パイロット」の詳細写真をチェック④ IWC/「パイロット・ウォッチ・マーク XX」
SSケース、40㎜径、自動巻き。83万500円/IWC 0120-05-1868
IWCの柱のひとつ「パイロット・ウォッチ」は、質実剛健なスタイルを貫く空の計器だ。中でもこちらは、根強い人気を誇る「マーク」シリーズの現行モデル。
クラシックなパイロットウォッチのデザインを継承したミニマルなダイヤルが魅力で、搭載するのは自社製ムーブメントの「キャリバー32111」。最大120時間駆動のロングパワーリザーブ仕様は、日常使いにおいて非常に心強い。
さらに、独自の「EasX-CHANGE」システムの採用も見逃せない。これによりベルトを専用工具なしで手軽に交換可能。IWCでは豊富なベルトコレクションが展開されているため、気分や季節に合わせて付け替えを楽しみたい。
【語れるストーリー】ルーツは英国空軍に採用された伝説の軍用時計!

歴史を紐解くと、1936年からパイロットウォッチを製造していたというIWC。「マーク」というモデル名が登場したのは、48年の伝説的な時計「マーク11」(写真)からである。
こちらは英国空軍が定めた厳格な規格を則ったリアルミリタリーウォッチであり、のちの「マーク」シリーズの礎となった記念碑的な存在。12時位置に記されたブロードアローがマニア心を強烈に刺激するのだ。
ここで、余談をひとつ。ヴィンテージウォッチの愛好家は、IWCのことを“インター”と呼ぶことが多い。初期に使用していたブランド名「インターナショナルウォッチカンパニー」の略称なのである。
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