OCEANS

SHARE

スニーカー好きになったのは小5、キッカケは……



 今回はいろいろとありがとうございました。今さらですが、なぜこんなにスニーカー好きに?

こがけん 小学校5年生のとき、上京していた大学生の姉が、服を箱詰めにして送ってくれたんです。母が姉にお金を預けて「けんたろうの服を買って、毎月送ってくれ」と。あ、私、憲太郎っていう名前で(笑)。

送ってくれたのは3年間くらいですね。当時のデプトとか、古着屋とか、いろんなお店で服を選んでくれて。12歳上の、めちゃくちゃお洒落な姉なんですよ。
advertisement

それまでは何となく赤ばかり着て、カズレーザーみたいなことをやっていたんですが(笑)、送られてきた服や靴がどれもお洒落で。それで「お洒落って何なんだろう」って考え出して、ファッションに興味を持ったんです。



小島 なるほど。スニーカーに目が向き始めたのはいつ頃ですか?

こがけん スニーカーにグッと傾倒し始めたのは中学校のとき。バスケットをやっていたのでナイキの「エア ジョーダン」なんかも履いていましたが、ファッションとして目覚めたきっかけはビースティ・ボーイズです。

福岡を代表するセレクトショップ「ダイス&ダイス」に、ビースティ・ボーイズのポスターが貼ってあって。彼らが履いていたのが、アディダスの「キャンパス」だったんです。

そのネイビーの「キャンパス」がめちゃくちゃカッコよくて。そこからずっと「キャンパス」を履き続けましたね。



小島 「キャンパス」がファッションシューズとしての最初の出会いなんですね。

こがけん 服はモードになったり、スポーティになったりといろいろ変わっても、「キャンパス」だけは変わらないっていう。熱狂的にスニーカーが好きになったのはアディダスからなんですよ。

なのに、この3回の収録中、1足もアディダスを持ってきていないんです。なぜなら、忘れたから……! 玄関に置いてきたから……!

小島 (笑)



こがけん そういうスニーカー遍歴があっての、今、ニューバランスなんですよ。ニューバランスは 2000年代にバーンと流行ったじゃないですか。でも僕は流行りものには目が行かないので、当時はスルーしていました。

で、自分の中では2020年ぐらいからニューバランスが再燃して。いや再燃というか、実はニューバランスは、中学校のときに1足買ったきりだったんです。

 そんなに買っていなかったんですか。20何年、30年近く買っていないのでは。久しぶりに買った1足は何だったんですか。

こがけん 「M1700」でした。そのあと「2002R」も買いました。ビリーズさんで。小島さんすみません。

小島 いやいや、謝る必要はまったくありません(笑)。



こがけん そういう意味では、ニューバランスに関しては“にわか”なんですよ。でもにわかでも何でも、明日から急に履き始めても、ニューバランスはちゃんと受け入れてくれますから。

ニューバランスに限らず、スニーカーはいつも、我々に微笑みかけてくれますから。逆におふたりのニューバランス遍歴はどうなんですか?

小島 僕は原宿(ファッションの)文脈なので、最初は80年代に藤原ヒロシさんが履いていた「576」かな。バーガンディカラーの。

当時からとても高価で、買えなかったですね。実際に初めて買ったニューバランスは「574」だったと思います。以降は、定番と言われる品番を少しずつ買っていった感じですね。

こがけん ニューバランスが面白いのは、定番モデルも高価で結構買いづらいという点。中学生のときも、ニューバランスを買うときはかなり奮発したイメージです。

 僕も初めてのニューバランスは中学生のときです。でも、品番がわからないようなモデルです。靴流通センターみたいなところで買いました。そこではナイキの「エア マックス」やリーボックの「ポンプフューリー」なんかも売ってましたね。当時はスニーカーショップなんてなかったから。

で、高校生1年生のときに「996」を買ったんです 。真っ赤なオールレザーで、当時2万2000円のやつ。でも学校に履いて行った初日に盗まれちゃった。あれはショックだったなあ。



こがけん それは最悪だ……。

 で、帰りに自転車(の車輪のスポークに)に傘が刺さって、思いっきりコケました。泣きっ面に蜂。

こがけん スニーカーの件はお気の毒ですが、自転車の件は自損です(笑)。それにしても自転車に傘が刺さると、なんで人はあんなに飛ぶんでしょうね。『メリー・ポピンズ』みたいに。

 映画ネタですね(笑)。僕もこがけんさんと同じで、ナイキとか、レッドウィングとかの流行りものを履きたくなかったんです。だからニューバランスだったんでしょうね。最近夢中になったモデルは「2002R」。10足以上買って、ワケがわからなくなりました。



こがけん いや、わかります。「2002R」って、ある意味ちょっとダサいのがいいなと。

 そうそう、そうなんですよ。

こがけん ソールはすごくハイテクなのに、上(アッパー)はポテッとしてる。このいなたさ、野暮ったさが逆にいいんですよ。

平さんの昔話に出た、「エア マックス95」とか「ポンプフューリー」。当時あれをあえて履かなかった気持ち、わかります。僕も「エア マックス95」、買って3日で手放しちゃいましたもの。



小島 なんで手放しちゃったんですか!

こがけん 買ってそれを履いていると、他人はもう足元しか見てくれないんですよ。ファッションとして合わせているはずなのに、スニーカーが主役になりすぎる。それは自分にとってまったく意味のないことだったので、嫌だったんですよね。なので、買って3日後に友だちに売りました。

 いわゆる“エア マックス狩り”の時代ですよね。18万円、20万円で取引されていた時代。

こがけん でも2万円で売りました。

 安っ!

こがけん 友だちなんで(笑)。お金のことで言うとニューバランスは、自分が仕事をもらえるようになってから、ようやく買えるようになったスニーカー。そういう意味で、 見ていると込み上げてくるものがあるんですよね。「俺、ニューバランス買えるようになったんだ」っていう。

小島 感慨深いですよね。今後、何か狙っているニューバランスはありますか?

こがけん “ジョウンド”で、何か新しい、遊びのあるカラーのモデルが出たら買うと思います。あとは「1906L」のバリエーション。さっきも言いましたが、Nマークがメタルになったら面白いなと。サドル部分が付け替えできるようになったらどうかなとか……期待しちゃいますね。出してほしい!



小島 ありがとうございます。ニューバランス3足でだいぶ喋りましたね(笑)。

こがけん “尺感”がわからないんですよ。いつも何分くらいやってるんですか?

 いつもは30分くらいなんです(笑)。

こがけん そうなんですね(笑)。スニーカー遍歴まで聞かれたから「あれ、喋り足りないのかな」と思って。

 全3回、十分すぎるほど語っていただきました。では、そろそろお開きにしましょうか。こがけんさん、ありがとうございました!

こがけん ありがとうございました! オーマイガー!(と言って倒れ込む)




動画はこちら!

SHARE