おでんのルーツは「田楽」だった!
おでんという料理名をよく聞くけど、なぜおでんになっているのかを調べてみたら面白い事実が現れてきた。
おでんのルーツは、室町時代に流行した豆腐の「田楽(でんがく)」にある。豆腐を串に刺して焼いたものだが、もともとは田植えの豊穣を祈って踊る舞のことを指していた。豆腐の串刺しが「田楽」に似ていたことからこの名が付いた。
その後、宮中に仕える女性が丁寧な言葉使いで「お」を付け、「でんがく」の「がく」が省略されて「おでん」になったという。江戸時代になるとおでん屋台も登場し、豆腐だけでなくさまざまな具材を煮込むスタイルへと変化して、現代のおでんの原型が誕生したようだ。
初めて自分の目でおでんを見て驚いたのは、野菜系やお肉系、魚系などの食材が同じ出汁に入っていること。イタリア人として、「山のもの」と「海のもの」を混ぜるなんて変だと思っていたけど、おでんから生まれる出汁は旨みがギュッと詰まっていて、ヘルシーだ。
おでんを食べたあとの出汁も楽しめるから、この味と食べ方が分かったらやめられない。この理由で外国人にも人気が出たと聞いたときも驚きはなかった。外国人から見たおでんの好きな部分は、寒い日に体を温められるし体にも良いところだ。
種類も豊富で飽きないし、食べるたびに日本の食文化まで体験できる。人気の理由は、美味しくて国籍に関わらず優しい味がみんなの口に合うから。白米と一緒に食べるとより美味しくて満足感がある。気に入った具材は追加できるし、そのとき食べたい組み合わせを作れる。
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