「オトナ生活相談室」とは…… 精神科医の名越康文さんが、オトナのさまざまな悩みに答えを出す本連載。
今回は、夫婦間のタブー(!?)であるセックスレスの問題に斬り込む!
案内人はこの方! 名越康文●1960年奈良県生まれ。精神科医。近畿大学医学部卒業後、大阪府立中宮病院(現:大阪精神医療センター)にて精神科救急病棟を設立、1999年に退職。臨床に携わる一方、テレビやラジオでのコメンテーターやコラム執筆など、多方面で活躍中。相愛大学、高野山大学、龍谷大学客員教授。近著に「とげとげしい言葉の正体はさびしさ 5000人のカウンセリング経験から得た精神科医の知見」(夜間飛行刊)。
【Question #07】妻と5年間、セックスレス……今さらどうすれば?
子どもが生まれてからというもの、かれこれ5年くらいセックスレスの状態が続いています。妻は私に求めてくる様子はなく、こちらからどうスキンシップを求めたらよいのかわかりません。普段、仲が悪いわけではなく、そこそこコミュニケーションもとっています。なので今さら私の方から関係を求めて嫌がられたら……という怖さもあります。(45歳・神奈川)
【Answer】まずはセックスよりスキンシップを重視してはいかがでしょう
日本は、もともとセックスレス夫婦の割合が多い傾向にあるといわれています。最新の調査では、夫婦の68.2%がセックスレス傾向にあるという結果も出ています。
※ そう聞くと、もはやセックスレスは夫婦間の問題を越えた社会問題だと考える人もいるでしょう。
※ 夫婦のセックスレスに関する実態調査(レゾンデトール株式会社)https://healmate.jp/survey/sexless_actual ただ、「夫婦だからセックスをしなければならない」とか「夫婦間でセックスがないのは危機的な状態だ」という硬直した考えに取り憑かれる必要もないのではないか、と私は思います。
心理学的な価値観からいうと、長い期間を共にしていく夫婦にとって、パートナーと1日1日を仲良く機嫌よく過ごせることがより根本的で大事であるという考え方も成り立つからです。
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