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「世界で最も星が多い都市」という称号が東京につき続ける理由

セレクションが始まった2007年からずっと東京の定冠詞になっている「世界で最も星が多い都市」。東京が、世界で最も星が多い都市であるのはなぜなのだろうか。

最大の理由の一つは、レストランの絶対数の圧倒的な多さだろう。レストランの軒数を都市ごとにまとめた調査では、東京が13.7万軒と世界一だ。人口10万人当たりでも東京は994軒と世界一となっている(パリは11位、10万人当たり307軒)。


 
軒数の多さが、料理の質の高さや競争率の高さに繋がることは自明だ。客の側としてはありがたいことだが、東京のレストランはそれだけ多くの競争相手と日々向き合っているともいえる。

現代社会の動くスピードが速くなり、「世界のベストレストラン50」など、世界同一基準でレストランを選定するセレクションがほかにも存在するいま、ミシュランガイドは今後よりいっそう、都市ごとのあるべき軒数や基準を統一化していくのではないだろうか。今回のセレクションはそのあらわれと読むことができる。
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ミシュランガイド東京のセレクションが初めて発表された2007年、三つ星は8軒、二つ星は25軒、一つ星は117軒が選ばれていた。

それから18年を経て、ミシュランガイド東京は、星付き店の軒数としてはほぼ同じに、そこにさらにビブグルマン110軒、セレクテッド227軒を加えて、さらに厚みのあるセレクションになったといえるだろう。 )

星野うずら=文
東洋経済オンライン=記事提供

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